第4話

僕は突然二階の窓から人が飛び降りてきたのにも驚いたのにまさか…僕と余り変わらない背格好の男に…

僕は驚き過ぎて目を開けたままで、男の方も驚いた顔をして、目が開いて…お互い唇が離れた時…

「カイル様どちらに居ますか?出てきて下さい」

「ええっ、もうここまで来たのか、しつこいな…」

俺の上にまだ乗っている…名前はカイルと言うこの人を探している見たいで、僕はとにかく早く退いて欲しくて声を掛けようとしていた。

「あ、あの……」

「カイル様諦めて出てきて下さい!」

騎士寮の庭を探し歩いている男性が、僕とこの人カイルと言う名前の人の側に近付いて来た為、僕が動こうとした時彼の方から唇を重ねてきた。

「!?……ん」

僕は驚いたが体が動かない…彼の体と重なり両手は彼が手で押さえつけて、僕が動かない様にしているのが分かった。

草の茂みに身を隠し、彼を探している人が通り過ぎるのを彼が待っている状態だ。

唇を重ねていると、彼の唇が動き出している感じで、僕は息が出来なく頭を動かし彼が離れるのを待った。

そして彼が唇から離れ僕はやっと息が出来ると

「ふっ…鼻で息をしてごらんよ」

「はぁ、はぁ、何っ…退いてくれ…みんなが来る」

僕は彼の手を押し返した。

「もしかして初めてだった?ごめんね。俺も初めて何だ、男とするのは!」

僕は真っ赤になり彼を押し出した。

「僕の上から退いてくれ!」

「あ、馬鹿大声出したら……」

彼を探していた男性が、僕とこのカイルと言う人の側を通り過ぎようとしたらしく、僕が声を出した為男性が気付いてしまった。

「カイル様見つけました!」

「チッ!」

彼がガバッと起き上がり、また走り出して行ってしまった。

「カイル様!いい加減にしてください、カイル様」

男性は走って逃げたカイルと言う人を追いかけて二人は見えなくなった。

僕は茂みの中で倒れたままの状態で暫くボーと、空を見ていた。

「おーい!ロイ終わ……うあっ!どうした?」

掃除の様子を見に来ていた同僚が、僕が倒れているのに気付き体を起こすのを手伝ってくれて、どうして倒れていたのかを話をした。

「あ~っ、さっき走って擦れ違った金髪頭の兄ちゃんか…そう言えば後ろから追っかけていた人がいたな…」

僕は彼との事は伏せて話をした。

「俺も一緒に手伝うから早く終わらせて、朝食食べに行こうぜ!」

「うん…ありがとう」

僕はさっきの出来事が嘘のようで、あのカイルと言う人には会いたくないと思った。



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