第13話 「ではついて来い」
テーブルにかばんを置き、ソファにダイブする。
「ふぅー」
息を吐き出す。
疲れた。
美少女の涙見て男子だからなにか思うわ。
今頃、思いだすと、寝ボケたふりしてパンツが見えたことごまかしてさらに泣かしてかっこつける。
恥ずかしいし罪悪感しかないわ。
俺は立ち、キッチンの流しに弁当を置く。
謝りに行こうかな?
でも本人は俺にパンツを見られたこと知らなさそうだから、謝っても「え?」とされるだけだしな。
どうしよう。
コンコン
ノックされる。
俺は玄関に行き、自分の顔が出る程度に開け外を伺う。
「疎出てきたな、ではついて来い」
「は?」
羽差だったが急に言われ、「は?」と戸惑う。
だが俺には戸惑いより勝つ気持ちがあとから来る。
「わかった、すぐに準備する」
「待っておる」
俺はかばんからあれをポケットに入れ、鍵を閉め、出ていく。
「来たな」
羽差は呟くと歩く。
俺は扉がちゃんと閉まったことを確認すると羽差を追う。
羽差はとあるところに入っていく。
移動するのか。
そう思い俺も入っていく。
予想通り、移動する。
「ここは?」
「校舎一階だ」
羽差はまた歩きだす、俺はついて行く。
俺達は話さない、話せる感じではなく羽差が真剣にしているのだから俺は話さない。
数分ほどして羽差は目的の所についたのか止まる。
「どうした?」
俺は聞く。
「ついたぞ、見ろ」
羽差が指した方向を見ると、空き教室のようだが中が黒いカーテンらしきものによって見えない。
そして羽差は教室の戸の前に立つと、
「川」
戸に向かって言う。
「ドラえもんは?」
教室から聞こえてくる。
「泣きすぎ」
羽差はそう言うと、
ガチャ
教室の戸が開く。
羽差は入ると俺も入る。
「新入りか」
「そうだ」
羽差は聞いてきた黒いロープの人に答える。
「疎」
「なに?」
「ここはこの学園の新聞部と協力してこの学園の美少女のブロマイドを売っている場所だ、初めてだから買わずに見ているといい」
羽差はそう言うと机の上に並ばれたブロマイドを見ていた。
「はぁ」
聞こえないようにしてため息をすると、俺も一様見ることにした。
ある程度見終わると、羽差が俺の方に来る、手にはブロマイドを買って入っているでろう黒い袋を持っていた。
「羽差のオススメはある?」
「ああ、風紀委員長の音華環 留慧(おとかわ とわ)だな」
羽差は言うと、黒い袋の中から音華環のブロマイドを見せてくる。
うん、まあ風紀委員長のイメージ通り、長髪なのだが少し茶色ぽく俺の好みの容姿ではない。
俺の好みの容姿はアーフィルオロだな。
「羽差帰ろうか、いいもの見たよ」
ここで容姿についてが分かるな。
いい情報だ。
「ああ、そうだな」
羽差はいいものの勘違いをしていることに気づいていなかったようだ。
ただ羽差は少し嬉しいそうにしていた。
俺達は来たルートと同じように自室に戻る。
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