第10話 屋上にて

お昼にするのは早すぎる。

だから屋上で日向ぼっこで時間を潰す予定だ。


屋上に着く。

二、三メートルほどある青緑色のフェンス。

テラスみたいに椅子があるわけもなく、俺は直に座る。

かばんは近くのフェンスにかけるように置く。


劣等生はできるだけ一人で居た方がいい。

逃げれるから。


それにして絶好の日向ぼっこ日よりだ。

屋上もあまりというか学園生活二日目に来ているのだから床もきれいだ。


「はぁ」


こんなにも明るいけどフェンス越しにグラウンドの見ると、二、三年が突き飛ばしたり、蹴ったりしている、わかりやすいスキルは使っていない。

どうせ普通生か優等生が劣等生にしていることだしな。

劣等生は反撃をしないことが暗黙のルールになっている。

遠くには生駒山が見える。


二、三年ははっきり分かれている。

一年でも二、三年がカーストをはっきりさせる。

優等生≫普通生>劣等生

このようにはっきりさせ、差別している。


俺は寝そべる。

日が暖かいから眠いな。


「ふぁ」


睡魔が襲ってきて欠伸をする。

眠たいのか水色のパンツが視界を捉える。

そういやここの制服は女子はなぜかスカートだったな。

もし浮遊系の効果を持つスキルならばパンチラされやすいのに。

でもやけにリアルだな。

顔は外人のようでアルビノなのか長髪は銀髪に見える。

そこで俺は気づく。


「ふぁ〜」


気づいてないふりをするために欠伸をして体を起こす。

そして目をこする。

ほんとに人が居た。








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