第4話
砂漠の世界に行った僕は、そこで全てを知った。そう今までの出来事は全て蜃気楼だったのだ、つまり脳内蜃気楼で別名幻覚とかいう奴だった。
目を覚ました僕の目の前にはオアシスが見えた。それはそれこそは紛れもない真実で蜃気楼でもカゲロウでもうすばかげろうでもなかった。あるはずがなかった。
どうして僕は砂漠に一人いるんだろう。薄い意識の中僕はそんな事を思った。這いつくばるように、ほふく前進でもするかのように、オアシス目がけて歩みというか引きづりを進める。そしてようやく水に手が届いた。ごくごく僕はその水を飲んだ。いつ以来の水だろうか。それは僕には分からなかった。なぜならば記憶が曖昧とかの話ではなくて記憶が抜け落ちているからだ。どういう状態、状況に陥れば記憶がなくて砂漠の真ん中でオアシスの目の前にいるという光景に出合える立ち会えるのだろうか。この場合は立ってすらもいなけれども。でもそんな事はどうでもよかった、些細な事だった。ただひたすら、ひたすらただ目の前にある掌の上に存在するH2Oを口に含み、飲み干す事が僕に課された使命であり、生きる意味であった。この瞬間、僕は確実に神と繋がっていたし、宇宙と繋がっていたし、生きている事を、精神の開放を喜びを実感したのであった。
呪い 日本語破綻者 @mojiuchisyuukann
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