第41話:年々難しくなってくる『死』の表現

 先日、殺人事件のニュース記事を見かけました。

 殺害動機は、『ネットで人を殺す動画を見て、人を殺してみたくなったから』だったと記憶しています。


 昔から、殺人事件が発生してしまった時に、加害者がアニメや漫画を好んでいる方だと、『そういう作品が悪影響なんじゃないか…』なんてマスコミに好き勝手言われてきました。

 当然、作品のファン達は『その作品の事知らないくせに何言ってんだよ』なんて怒って…そんな事を毎回繰り返していましたけれど。

 だからこそ、私も自作の小説では紹介文の部分に注意書きの記載をしたり、他作品と比較してもそこまで残酷な描写はなくても、残酷描写があるとチェックをするわけです。

 そして、『自殺や殺人事件を助長する意図はありません』みたいな事も書くわけですよね。

 こうして、作品を公開するということは、色んな人が作品に触れるという事になる。

 作品を読んでくれる人達もいれば、表面上だけを撫でるだけの人達もいるわけで…。

 二次創作の小説を投稿しているわけでもないのに、まるで二次創作作品を投稿する時みたいに注意事項を重ねていく。


 今回の事件を受けて、作品の内容を変更するつもりはないですが、きっと今後も『表現の自由』は確保されながらも、それでもどんどんと規制されていくんだろうなっていうのを感じるんです。


 だから、少しだけ思ってしまいますよね。

 現代モノの作品で“死生観”を扱うとなると、もう少し早く生まれていたら自由に書けたかもしれないな…なんて。

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