34話

 すゃけずわせれたからぬきけすち。さかぬうこびをきれ?

 意味が分からない。

 なんと言うか暗号なのだろうが、どういった物なのかは検討もつかない。

 これが難易度鬼。とんでもない。

 ふと思いつき機械葉の表面をスワイプする。

 すると、石板はくるりと回転し、その裏側を見せた。

 裏にはこう書かれている。「泡、いを」と。

 どう言う事だろうか? だがヒントなのは間違いない。

 だが、しばらく考え込んでも何も浮かばない。

 一回整理しよう。おそらくこの二つは対応している。しかしだ。その二つの共通点が同じ行と言うことしか見当たらない。

 ん? 待てよ。あの一個下はい。わの一個したはを。

 つまり、あの文字はオリジナルの文から一段母音が下がった文。

 この法則を当てはめると。「食事をする所に隠した。そこに行けば分かる」となる。

 食事をするところ? ここで言うとレストランか?

「姉ちゃん。ここにレストランってあるっけ? って居ない」

 まぁとりあえず。ん? 縁が持っている物は。

「縁、それは?」

「あーこれ? さっき葵さんが渡してきた物だけど、この施設の地図みたい」

 地図?

「ちょっと見せて」

「え? うん」

 そこには確かにこの施設の地図のようだ。しかし何かが違う。書かれているのは数字と絵のみ。

 5191814131トイレ

 413122715191411263

 4191538181

 629151314171

 と他に、色々書かれている。

 は?

 そして、この地図の隅にキーボードを斜めにしたようなえが書かれており縦に線も書き加えられている。

 さっぱり検討がつかない。なんと言うのだろうか? キーボードの実物が欲しくなった。

 おそらく二桁で一文字なのは見当がつく。某ポケスズみたいに。

 だがだ。あを1に、かを2に、の通りに当てまめるとヒントであろうトイレすら、ならやたさ、になってしまう。

 しかし、この考えには一つの欠陥がある。それはこのキーボードらしき絵のヒントを使っていないこと。

 そもそも、トイレという文字が五つの区切りになる変換方法が見当たらない。

 なんだろう?

 キーボード。使うのはローマ字入力。

 ん? t o i r e? 五つの文字になったが、それをどう数字に当てはめるのだろうか?

 簡単な話だ tをな、に変換すれば良い話だ。

 で、わざわざキーボードを描いたヒントがあるのであれば恐らく場所を記している。

 ちなみにキーボードに引かれた縦線は、1qaz、2wsx、3edcのように右に一つずつ、ずらしたキーを一直線として表している。

 すまんが全く分からん。

 誰か教えてくれ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る