23話
その後の二人は何故かずっと喋っていた。
何がそんなに面白いのだろう? と思うほど笑っていたりと、仲良くなっていたのかな?
と思ったが、その中に俺が入ると関係は一変。
取り合いの嵐。
ソファーに座っただけなのに、縁は膝の上に乗っていて甘えてきた。
一方、柚子は横に座ってきて、その大きな胸を主張してきた。
困った事にこれではテレビが見られない。
この時間には俺が好きな殺人事件系統の刑事ドラマがあるのに、二人の温もりと柔らかさで気が散って、全く集中できない。
そんな事もあって夕方になってしまった。
俺は例のごとく風呂を洗って夕飯の準備をした。
まぁいつも通りの事をしていた訳だ。
うん。
柚子が居るだけであまり変わらない。と思っている。
普通に夕飯を食べたし。
しかし。
なんだ、この状況?
二人が入っている浴室から変な声が聞こえてくる。
あまり触れてはいけないような気がして、耳を傾けずに洗い物をしている。
だが、やはり女同士の入浴。少しは気になってしまう。
なんと言うか、男子諸君はわかるだろう? そこはムー大陸に並ぶ未知の空間。
そう、好奇心が心の中で暴れ回るんだ。
どうか分かってくれ、そして許してくれ。
俺はその声を聴きに行くぞ。
洗い物が終わって自由の身になった俺は、コソコソと浴室に向かった。
ゆーくんが近づいていくる事を察知できなかった私は、柚子さんと話をしていた。
「ゆーくんに話はもうやめにしよう!」
「なんでさ?」
「なんか恥ずかしい」
「そっか。ふーん」
そんな会話を淡々を続ける。
「えい!」
柚子に胸を揉まれた。
「ちょっと! 何するの?」
「いやぁー発育が良いなって」
「え? だって毎晩ゆーくんから大きくなる特製ドリンク貰ってるもん」
「特製ドリンク? それって?」
「秘密だよ?」
「そうだよね。知ってた」
とう言って笑う柚子。
それにしても、柚子さんのデカいなーと思う。
「なんで柚子さんはそんなに大きいの? 肩こらない?」
「もともと小さくは無かったんだけど縁ちゃんの歳ぐらいから成長したよ。で、肩はねー確かにこるね」
「そうなんだ」
「触って見る?」
え? この人何を言って?
「ほれっ」
腕に胸を押し付けてくる。
比べ物にならない大きさの物が体に未着していると、羨ましくなる。
「ほら手で触ってみて」
「うっうん」
掌で触る人の物は不思議な気分だった。
ゆーくんも柚子さんのジロジロ見てたし大きい方がやっぱり好きなのかな?
でも、ゆーくんから貰ったものは、効果が出ているからこのまま続ければ良い。だけど、薬の在庫が少なくなってきているから買いに行かなきゃ。
そうは思っているけど薬局に行きたいと言えば怪しまれてしまうかもしれない。
これは柚子さんにお願いするしかないのか?
「柚子さん。明日、薬局行きたい」
「そんなの、優くんに頼めば良いじゃない?」
「ちっ違うの! 作戦のためには仕方ないことなの!」
そして、今やっている事を全て話た。
「なるほどね。睡眠薬を投与してその寝ている隙に好きなようにしていたと。縁ちゃんって結構サイコパスなんだね」
サイコパスじゃないもん。
「だからお願い」
「ふーん。明日行こっか。寝ている間に好き勝手したいし。二人で遊ぼうよ優くんでさ」
なんだか凄い事が話されていたんだが?
気のせいか。と言うか、いつ俺に薬を投与しているんだ?
ちょっと気にしておくか。
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