第2章-2部 異世界情報収集

「ゴッドスライム先生、俺はこれからどうすればいいんでしょうか?」

俺はせっかく今島みたいな奴がいない異世界でスローライフを送りたかったのに、先生からの異世界の事情を聞く限りとても出来るような感じではない為、不安でいっぱいだ。

『ハハハ、先生か、少し気恥ずかしいのう。

そう呼んでくれるのならわしも「お主」ではなく別の呼び方にしようかの。

う〜む、普通にアキラと呼んでもいいかの?』

俺は少し感じ入った。性ではなく名で呼ばれるのは高校以来だからだ。

「はい。喜んで!」

俺はつい子供のような声で答えてしまった。

『して、アキラよ。自分のステータスは確認済みかの?』

先生は先程までの話とは関係もないことを急に聞いてきた。

「あっ..そういえば少し見ただけでした。」

俺はそう言いつ先生に遭遇したときと同じように...

「ステータスオープン」

と、言った。

そして、目の前に実体無き半透明の板が出てきた。

そして先程と同様に、自分の能力値から見た。

 やっぱりか...

俺はレベルはともかくHP(ヒットポイント)が限りなく少ないことを思い知らされ、半ば落胆した。

『む?アキラよ、どうしたんじゃ?』

先生からすると俺は世界の終末を 迎えたような表情をしているらしく、気にかけてくれた。

「いえ、悲しいことにHPとレベルが他のステータスよりも少ないから落ち込んでいただけです。」

俺は少し前の自分だったら言うのを躊躇っていたかも知れなかったが、自然と喋ってしまった。

『なんじゃと⁈普通はレベルはともかく、ステータスの中で一つだけ格段に低いということは聞いたことがないぞ⁈』

先生は過去の偉人が新大陸を発見した時のように驚いていた。

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異世界はスローライフを許さないようだ 天昌寺 晶 @tensyouziakira

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