日本人いろいろ
妹のことをエッセイで書いたあと、
それを見た人から教えていただいたのが、
とある2組の兄弟の物語。
それは2つとも、30代後半になろうかという兄と
30代前半の弟の物語です。
1つめは、事業をしていた兄弟のうち、
お兄さんが事業を失敗して夜逃げしちゃったので
弟が、何十年もかかって借金を返した話。
もう一つは、お兄さんはマトモだったんですが
弟が詐欺師で、ウソばっかついて遊んで暮らしていた。
お父さんは、そんな弟を恐れて、玄関にカギをかけ
口を利こうともしない。
弟の作った借金を兄が返し、弟は警察にご用になった、
という話です。
ろくな兄弟じゃないけど、やっぱりそういう兄弟はいるのね。
聖書の創世記にも、「ヤコブとエサウ」の話がある。
双子の兄のエサウ(気はいいが頭は悪い)と
弟のヤコブ(優男で陰険)とがいて
お父さんはエサウをかわいがっていた。
お父さん、寿命が近くなったので、長男のエサウに
財産をすべて譲ろうとする。
そうと知ったヤコブが、兄のエサウのフリをして
お父さんから全財産をだましとります。
おにーさん、そりゃあ怒った怒った。
それでどうなったかというと、聖書を読めばわかりますが
いまのイランイラクの人々は、このエサウの末裔だという話が
あるんですね(ほんとかどうかは知らないよ)。
ユダヤ人は、ヤコブの末裔なので、
先祖の時代から、あらそっていたわけですよねー
こういう伝承を持つ種族ってたいへんだなと思ったりもするけど
伝承にこだわって、たいせつなものを見失っちゃダメよとも思う。
それは、わたしにも言えること。
世の中は、誠実さだけではやっていけない。
日本人は、誠実で正々堂々が好きだし
約束を守るとか、時刻は正確だとか、
マジメな人が多いけど。
そんな人ばかりだったら、窮屈でもある。
妹は許せないけど、世の中を柔らかくしているのかもしれない。
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