025 オークキング進化
「ニクイ……ニンゲン……ホロボス」
オークキングだった魔物は進化して更に巨大化した。知能も備わったことで片言だが喋ることが出来るようになったようだ。
「あれはオークキングデーモンだ。オークキングがデーモンに進化したようだな」
オークキングデーモンはもはや爪楊枝のようになった槍を捨て、拳を握り地面を殴りつけた。大量の瓦礫がロキ達に飛んでくる。
砂煙で前が見えない状態で拳大の石が飛んでくるのは恐怖でしかない。
ロキは【全身死んだふりで無敵だーヨ】を発動してダメージを回避する。すると遠くから微かにサラの声が聞こえた気がした。
『ロキよ、【
攻撃が収まると皆が気になり振り返ると、そこには巨大な盾があった。
「こんな大きな盾持って来てたっけ?」
盾はみるみる形を変えるとアルエになった。
「マスター、ワタシです」
「なんだアルエか、ビックリした〜。シャルとサラを守ってくれてありがとう!」
「はい、ところでオークキングデーモンが待ってくれているみたいですよ」
あ、本当だ。オークキングデーモンはじっと待ってくれている。
「マスター、今こそスーパーアルエカノン砲を撃つ時だと提案致します」
アルエの目は真剣そのものに見えた。スーパーアルエカノン砲とは、3人で作戦やフォーメーションを考えていた時に偶然出来上がった技である。
「分かったよ。じゃあ、スーパーアルエカノン砲をやってみよう!シャルも準備いい?」
「オッケー!」
「了解。スーパーアルエカノン砲形態に移行します」
アルエの身体が変化し、人の身長ほどの巨大な剣の形になる。
「ウィンド!」
シャルがアルエ剣を風魔法で浮かせる。
「【スーパーアルエカノン砲】発射!!」
【
「!?」
オークキングデーモンはとっさに反応出来ずにスーパーアルエカノン砲に貫かれた。
「ギャアアアアアアアアアア」
腹部に大きな穴が開いたオークキングデーモンがのたうち回る。ここが勝機だと感じたロキはすぐに倒れたオークキングデーモンとの距離を詰めながら大きくジャンプする。
ロキは全体重をかけてショートソードを振るい、オークキングデーモンの首を切り落とした。
「ふーー、これでやっと休憩出来るね。さすがにもうヘトヘトで眠りたい」
「同じくー」
「マスターとシャルは睡眠を取ってください。見張りはワタシにお任せください」
「じゃあ、お言葉に甘えてって言いたいところだけど、まずはオークダンジョンを出よう。あれって、もしかして宝箱?」
オークキングデーモンが倒れていた場所には宝箱と魔石が落ちていた。
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