第13話 私はネット探偵!?

私は急いで部屋にあるパソコンを立ち上げた。

そして末尾に来る文字が、城君が投稿した画像の美容院の店名と同じ文字の美容院を片っ端から検索し始めたのであった。


ぐーーーーーっ。かなり大きなお腹の音が鳴る。気が付けば3時間あまり経っていた。部屋の中もかなり暗くなっていることに気が付かなかった。カーテンを閉めて、部屋の電気を付ける。


こういう行為が「ネット探偵」と言うものなのだろうか?ここ数年でよく耳にするようになった単語だ。自分の好きな芸能人の投稿写真に映りこんだ物からその芸能人の住居を割り出したりするそうだ。怖い世の中になったものだ。そんな暇人もいるのだな。


暇人?今私がやっていることは、その暇人、「ネット探偵」というやつではないか。

これは良くない。絶対にダメだ。しかし私は欲望に勝てなかった。

見つけてしまったのだ。その美容院を。城君の通っている美容院を、、。


決定打は城君の担当者KさんのSNSだった。確認のために担当者KさんのSNSをチェックしてみたところ、城君が上げた投稿画像と同じものが投稿されていたのだった。


城君の行きつけの美容院を見つけてしまった。私はかなり興奮していた。東京に上京して約17年。芸能人を見かけたことがない。ましてやドラマや映画の撮影にすら出くわしたことがないのだ。


これは私にとって物凄く大きな出来事だったのだ。

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