第457話 ニーコちゃんパワーアップでボス狩り参加確定!
合宿2日目からは19層にて高級食材集めとボス狩りツアーだ。
幸いにも誰も用事があって途中帰還という者はいなかったのでレッツ食材狩りとなった。
19層に到達したところで俺とメルトで話し合い、これからの予定を決め込んでいく。
「まずボス狩りは誰が行く? いや、その前にレアボスを狩る人員を決めておいたほうがいいか?」
「ふむ。レアボスの相手はニーコは当然連れて行くとして、他のメンバーの人選は決めておいたほうがいいだろう、回数に限りがあるからな。しかし、今じゃなくていいんじゃないか? レアボスは最終日やるのだろう?」
「そうだな。この合宿のみんなの成長の具合で決めるとするか。ニーコは確定で」
「では、レアボスのメンバーは俺の方で決めておこう」
「おおぅ。ぼくを置いといて話が進んでいくよぉ……」
うむ。ニーコはもうその能力をいかんなく発揮してもらうぞ。〈笛〉は回数に限りがある、その少ない回数でどれだけドロップを良く出来るのか、ニーコの能力に掛かっている。
まず第一陣、昨日とはメンバーが変わって〈アークアルカディア〉を中心に19層へ送り届けた。
とはいえ護衛や経験者が同伴した方が良いので一部〈エデン〉のメンバーも連れてくる。
他の〈エデン〉メンバーと〈助っ人〉組は第二陣だな。
俺はアイギス先輩、セレスタンと共に12層の第二陣を迎えに行っている間、メルトとニーコにこの場を任せた。
頼れるメンバーがいるのはありがたいな!
往復して19層に第二陣を連れて来ると、すでにボス戦周回が始まっていた。
レアボスは最終日やるので、普通のボス周回だな。
〈アークアルカディア〉を第一陣に選んだのはこのためで、まだ錬度が低いため〈エデン〉メンバーの監督の下、ボスの立ち回り方を学んでもらいたかったためだ。
あと19層の食材たちも高級に分類されるが、やはり肉類はボスドロップの方が美味い、という理由もある。
成長期の学生には肉は必須なのだ。故に、ボス周回は切らさず、常に誰かが周回している形にする。
哀れボス。肉としか思われていないボスたちに南無と送った。
「さて、俺たちもボスを狩るぞ! とりあえずニーコは確定としてメンバーに入れ、他の4人は基本タンク2、アタッカー1、ヒーラー1でいく。ニーコは基本やられない立ち回り方を意識してくれ。慣れてきたらそれで撃っていい」
「了解したよ」
ここのボスは3体いるので2タンク必須だ。
とはいえ
また、ニーコは通常ボスでもなるべく参加させる方針だが、
しかし、上級職になれば【トレジャーハンター】に就き、攻撃力や斥候としての技能に目覚めるため、今から先を見据えてステータスを振っていくのがセオリーとなる。
故に、ニーコには今から先を見据えて、上級職になったときにも使える武器を渡して慣れさせる方針をとった。
そこで俺がオススメしたのが銃だ。
銃はDEX依存なので【トレジャーハンター】との相性が非常にいい。
上級職【トレジャーハンター】の使用する武器は、短剣、銃、弓の3種類で、この中で最もスキルが充実しているのは短剣だが、それは罠だ。
短剣を選んでしまうとSTRを育てる必要がある他、前へ出るためにVITやRESなど防御力にもかなり振る必要があり、そうなると罠解除や斥候技能を司るDEXやAGIを上げにくくなってしまう。相対的に微妙な強さになってしまうのだ。
銃と弓ならDEX依存なので選択するならどちらかだなというのが俺の持論。
その中でもアタッカーに育てたいなら弓、バランスなら銃だ。
威力だけ見れば両手で装備する弓の方がダメージが高い。
しかし、銃の方は片手銃にしておけば盾が持てるのでバランスがいいのだ。
防御面で非常に安心できるだろう。【トレジャーハンター】は紙装甲なのだ。やられてしまい、復帰できなければ『レアドロップコレクション』のスキル効果も発動しなくなってしまう。
というわけで、ニーコの装備だが右手にハンドガン、左手に長方形の盾を装備している。
ハンドガンは黒を基調としたちょっと大きめの物で、両手装備としても使える。両手装備の時は威力が上がるぞ。不思議。
盾は、タワーシールドを小型化した感じのタイプで、ライオットシールドに見た目が近い。1mほどの盾で、ニーコがしゃがめばすっぽり身体が入るだろう。
これを地面に立ててハンドガンを盾に当てて固定し、敵を狙うわけだな。
また防具だが、【コレクター】がやられたら話にならないので防御面は充実させた。
ただ【コレクター】は鎧系は装備できないので軽装系だな。
名を〈白衣妖精防具セット〉。カルアの〈傭兵妖精防具セット〉と同じ系統で、〈四季の妖精ダンジョン〉の通常モンスターからのドロップ品で生産した防具セットだ。
白をベースにした白衣系のローブを着て耳フードを被り、少しだぼっとした長ズボン、ブーツを履いている。胸にはレザーアーマーを装備し、背中には兎のリュックサック型の〈
言ってはなんだが、おしゃれ感が出ている。ニーコがおしゃれとかちょっと意外だった。研究者という見かたが強いからだろう多分。
さて、ニーコの装備も充実させたし、たっぷりとボス相手に練習してもらうとしよう。
とりあえず、やられない立ち回りから学び、狙われないヘイト管理を学び、余裕が出来たら攻撃に参加してもらう。
この合宿は、文字通り合宿なのだ。
〈アークアルカディア〉のメンバーや、錬度の足りていないメンバーをメインに鍛えていくのもこの合宿の目的である。つまり、ここからが本番だ。
こうして二日目はボス周回をメインに錬度を上げる訓練をすることとなったのだった。
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