第25話 目的は済んだ、もう初心者ダンジョンに用は無い。
〈ダン活〉は
その数1021職。
〈ダン活〉では
うち、下級職が409職もある。
下級職とは最初に獲得出来る
下級職にもランクがあって、低位職、中位職、高位職なんて分類され呼ばれていた。
409職もあったらそりゃあランク付けはされるだろう。
【勇者】は当然、高位職の
高位職には他に【大剣豪】や【大魔道士】、【司祭】なども含まれるが、こちらはランクとしては高の下といったところだ。
ちなみに【錬金術師】は中位に分類される。中の中、まあ普通だ。
しかし、いくら【勇者】が高位職に分類されていようとも上級職には叶わない。
それくらい隔絶した差がある。
上級職への転職は遅かれ早かれ絶対に必要になってくる。
そのために必要なのが、上級転職チケットだ。
〈ダン活〉の上級職への転職はやり方だけは簡単だ。
発現条件をクリアしていれば上級職の選択肢が並ぶだろう、そこから選べば上級職の仲間入りだ。
しかし問題なのは上級転職チケットの獲得難易度がぶっ飛んでいることだった。
上級転職チケットは基本的にボスドロップでしか出ない。
それも中級ダンジョン以降のレアドロップ扱いだった。
確率的には中級で1%。ボス戦で百回に一回しかドロップしない計算になる。
そりゃあ
シエラも言っていたけれどこの世界で上級ダンジョンが全然攻略出来ていないというのも納得出来るレベル。
上級ダンジョンを攻略するには上級職でないと厳しい。
今後俺たちが順調に行けば上級ダンジョンに挑むことになる。
その備えとして、早めに上級転職チケットを取りに来たというわけだ。誰かに取られないうちにな。
上級ダンジョンのボスならドロップ率は3%に跳ね上がるので、そこで周回した方が上級転職チケットは回収しやすい。
「さて目的は達したな」
「ほー。…ぜ、ゼフィルス君、かっこいいねその装備!」
「まあな!」
ハンナは俺の生まれ変わった〈天空シリーズ〉装備に目が釘付けのようだ。
全身を覆う神々しい白の鎧に白銀に煌めく剣と盾、これは良い。
すごく良いな! 重要だから2度言った。
思わず『アピール』を使って決めポーズを決めてしまったくらいだ。
「おー」と拍手をしてくれたハンナはノリが良い。
今回俺ばかりレアドロップを独占してしまったのにハンナは嫌な顔一つしなかった。
ハンナ良い子だなぁ。
お礼に今日ゲットした食材は売却する分以外は全部ハンナにあげた。
こんなのではレアドロップの足しにすらならないので、また良い感じにハンナに合うレアドロップが出たらプレゼントしよう。
あらかた満足したところでまたダンジョンを周回することにした。
「今LV9まで上がったな。あと一周でLV10に上がるだろうから、そしたら今日は解散だ」
「うん。食材いっぱい持って帰ろうね」
「ああ。そうだな」
〈
今は〈
素材を諦めることにむちゃくちゃ抵抗していたからなハンナは。
その後転移陣で入口に戻ると早速三周目に突入して狩りを続け、食材を大量にゲットした。
三層目のウッドは果物系をドロップし、四層目のコケッコー(ひよこ)は卵や羽、鶏肉なんかをドロップしてくれる。
時間もまだあったのでひよこ狩りに勤しんでしまった。
天空シリーズ装備の初仕事、〈ひよこ狩り〉。
うん、あれだ。MMOとかで立派な装備しているのに最初のフィールドで乱獲している迷惑プレイヤーみたいだった。
着替えるのがちょっと早かったかなぁ。
ハンナ以外に見られなくて良かった。
まあ、そのおかげもあって俺とハンナはLV10に到達したので今日はもう解散する。
目的は達した! もう〈初心者ダンジョン〉に用はねぇ!
「天空のぉぉっ! 『
「ゴッビュ!?」
五層目のボス部屋に入ると天空の剣で『
ちなみに隠し部屋は入り直すと壁が直るため、吹き飛ばした壁は元通りになっていた。
また破壊して中を覗いてみたが宝箱は無かった。
残念。
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