第12話 いいでしょ!

更新遅くなってすみません。

プライベートが忙しく。以降は週1ペース再開出来ればと思います。ちなみに後。3話から4話程度で完結予定です。

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「そっか。ついに山里君と付き合うことになったんだ」

「うん」


山里君に告白の返事をした翌日。

学校の中庭でお昼を食べる中、私は山里君と付き合うことになったことをみんなに報告した。

半ば勢いで返事してしまったところもあったかもだけど、選択は間違えてはいないはずだ。


「確かに山里君なら間違いなさそうだね」

「うん。優しいし私の事をちゃんと考えてくれてそうだから。

 あ、今日からお互い部活が無い日は一緒に帰ろって♪」

「おっ、早速の惚気かな~?」

「ち 違うよ春姫!!」


そんなつもりは無かったんだけど・・・何だか顔が熱いじゃない!!

こういうことあんまり人と話したことってなかったし。

それに雄二とは一緒に帰るのがあたりまえだったけど、惚気とか言われたことなったし。


「ふふ 冗談だよ。でもそっか。とにかくおめでとう萌」

「ありがとう千歳」


「聞きにくいけど・・・このこと日吉君には?」


と佐和が雄二にこのことを教えたのか聞いてきた。

まぁ気になるよね。正直なところ私もどうするか悩んでる。


「まだ、話してない。わざわざ宣言するのも変かなって・・・」

「確かに言い方難しいか・・・でも・・・ちゃんと話した方がいい気はする」

「・・・そうだね」


確かに最近は雄二とも普通に会話は出来てると思うけど・・・何て話せばいいんだろ。






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放課後。

今日は私も山里君も部活が無いので一緒に帰る日だ。

家の方向は途中まで一緒だしね。


ということでショートホームルームの後、私は教室を出て昇降口の近くにある花壇横のベンチに座り山里君を待っていた。

ここからは昇降口が見渡せるし人を待つのにはちょうどいいのよね。


暖かな陽気の中、山里君を待ちながら昇降口をボーっと眺めていると見知った顔が見えた。


「萌?」

「あ、雄二」


昇降口から出てきた雄二は、ベンチに座る私に気が付いて声を掛け、私の近くまで歩いてきた。

ん?何か用事でもあるのかな?


「あ あのさ・・・山里と付き合うことになったんだって?」

「え?うん。雄二には今度話そうと思ってたんだけど・・・誰かから聞いたの?」


まさか雄二からその話を振られるとは・・・

まぁある意味話題を振ってくれて助かったけど誰から聞いたのかな?

佐和や千歳、春姫が話すとは思えないけど・・・まさか山里君?


「あぁさっき望月と一緒になってなその時に聞いたんだ」

「そ そっか望月君か。確かに望月君って山里君と仲いいもんね」


も~ち~づ~き~

特に口止めはしてなかったけど・・・・あのおしゃべり君が。

いい奴だけど時々空気読めないんだよね。

後で千歳に叱っておくよう言っておかないと(千歳には頭上がらないみたいだし)


「で、どうなんだ?」

「あ、うん。前に山里君に告白されたときは"考えさせて"って言ってたんだけど・・・山里君って優しいし私の事を大切にしてくれそうだったから・・・付き合うことで返事したんだよ」

「そ そうか・・・そうだな確かにあいつっていい奴だしな」


雄二・・・何だか少し元気ないな。声も小さいし。

それに何でそこで寂しそうな顔すんのよ。私が悪い事してるみたいじゃない。

前に佐和の事を相談してきたときは凄く幸せそうな顔してたのに・・・私だって彼氏作って楽しい思いしてもいいでしょ!


「ふふ~ん。雄二が彼女作るよりも私が彼氏作る方が先だったね♪」

「そ そうだな・・・」

「雄二も早く佐和に告白しちゃいなよ。佐和だって悪くは思ってないみたいだし」


「あ、あのさ萌・・・」

「ん?」


私が雄二の呼びかけに答えようとしたところで昇降口の方から私を呼ぶ声が聞こえた。


「石橋~」


声の方を見ると昇降口の前で山里君が手を振ってる。

あ、山里君!


「ごめん雄二。今日は山里君と一緒に帰る約束してるんだ♪」

「そ そうか。仲いいんだな」

「うん♪ と言っても一緒に帰るの今日が初めてだけどね。

 あ、今何か用事だった?」


「あ、いや、大した事じゃないから大丈夫だよ」

「・・・そっか。じゃ行くね。また明日♪」

「おぅまた明日」


そう言いながら私は山里君が待つ校舎の方へと走っていった。

なんだったんだろ雄二。


昇降口に着くと山里君が笑顔で迎えてくれた。


「ごめん。遅くなった。ちょっと先生に頼まれ事されちゃって。

 あ、日吉と何か話してたみたいだけど良かったのか?」

「うん。大丈夫。たまたま会っただけだから。

 あ、後一応・・・山里君と付き合うことになったよって報告だけね」

「そ そっか。付き合うんだよな俺達」


そう言いながら少し照れたように目を逸らす山里君。

乙女か!

でも・・・ちょっと可愛いかも。


「もう 何照れてるのよ。山里君が告白してくれたんでしょ♪」

「そ そうだよな。石橋は俺の彼女だもんな」


彼女・・・あらためてそう言われると私まで恥ずかしくなってくる。

と、何となく周りを見ると冷やかすような眼差しが多数・・・これって下校時間の昇降口でするやり取りじゃないよね。


「い 行こうか山里君!」

「そ そうだな。

 あ、俺さ彼女が出来たら行って見たいって思ってたカフェがあるんだけどこの後一緒にどうかな?スイーツとかでも人気の店らしくて・・・奢るからさ」


それって・・・もしかして早速デートのお誘い?

でも、私も学校帰りのデートとかってちょっと憧れてたんだよね。


「行く行く!あ、でも私結構食べちゃうかもよ~♪」

「お、お手柔らかに」

「じゃ 行こ!」

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