第18話 閑話①秘密結成軍『エデン』

ベルモント大陸から西に1000キロにあるオーストラリアぐらいの大陸の中心に大きなギリシャ神殿見たいな建物がある。

そこは、『エデン』の本拠地の聖地アストラと言う。

聖地アストラの三階にある会議室では、『エデン』の主要幹部の会議が始まろうとしていた。

『エデン』の幹部は全て白いフードを纏い白い仮面を付けている。フードには番号が書いていて数字は1~7まで表示をしているのであった。

数字4を付けた人物が話を始める。


「これより、創立メンバーによる会議を行う。先ずは各国の報告をナンバー5からナンバー7、報告をお願いする。」


「先ずは私からね。」

ナンバー5は答えて状況説明に入るのだった。


「先ずは帝国から、王子継承争いは私が第一王子をそそのかして帝都から西の都市を制圧したよ。第二王子は東地区をまとめ上げているわ。ロジーナと農業都市ベローナは中立の立場としているけど、私の配下を使ってロジーナを支配しようとしたのだけど.....。」


「だけどってその後は?」

ナンバー4は問いただすと


「ロジーナの配下が全て殺されたのよ。重要人物の「聖女」も敵に保護されたわ。どうやら4大魔物が関与している見たい。」


「あそこには我が使徒ナンバー20のオリビアが居たはずだ。」

ナンバー3が言う。

「オリビアは殺されて、誰かがオリビアに姿を変えているのよ。」


「オリビアは「聖女」をバレないように逃がした後でこっちで保護をしようとして配下に命令をしたら謎の冒険者が現れて殺されてしまったのよ。」


「ナンバー15のバハムートと18のグラゼルを用意したのにか?」

ナンバー2が言う。


「謎の冒険者はバハムートを秒殺したのよ。グラゼルは今行方不明になっているのよねえ。なのでロシーナの件は失敗に終わったわ。それでロシーナはどうするの?」

ナンバー5が質問するとナンバー1が答える。


「ロシーナは現状維持で行く。今動くと「エデン」自体が全世界に広まってしますからだ。」


「了解。帝国の継承権争いをもっと激化したらいいわよね?」


「ああ。そこはナンバー5に任せる。ゆっくりでいいぞ。」


「分かったわ。」


ナンバー5の説明が終わるとナンバー4が


「次ナンバー6。王国の状況報告を。」


「こっちは大司教継承争いを今始めましぞ。」


「我が大司教候補に入って、対抗馬を潰そうと考えていたのだが、資金源のロシーナの司教がその謎の冒険者によって殺されたわ。おかげで資金が少し足りなく成ってきたのだ。まあ。我の方はそれ以外は順調に進んでいるのだ。」


するとナンバー3が

「王国は教会主体で政治をしているからな、ナンバー6が大司教になれば裏から王国を操作して最後は帝国との戦いを引き起こすようにしないとな。これも急がなくてのいいぞ。」


「わかったのじゃあ。」


「最後はナンバー7。連邦の状況報告を。」


「御意。」


「連邦は俺の部隊を二手に分かれてエルフ族と獣人族との対立を目下激化しようと思っている。ナンバー8とナンバー12がエルフでナンバー10とナンバー16が獣人側で活動している。恐らくここ二か月で内乱が起きると思う。」


「連邦は順調みたいだな。」


「ただし、一つ注意するべき事があってね。」


「それは、何だ? ナンバー7。」


「中立派が両方の種族に和解を求めている事なんだよ。どうやら扇動している人がいると思っているみたいだ。」


「それなら、俺の部隊を派遣しようか?」


「ナンバー2の部隊をか?」


「ああ。ナンバー9とナンバー11とナンバー13の部隊を派遣する。あの三人なら問題なかろう?」


「ナンバー2の部隊は元「地球」の魔銃士部隊長していたのだったな?」


「そうだ。俺も元「地球」の魔銃士総隊長だったがな?」


「ありがとう。ナンバー2。貴殿の戦力をお借りするぞ。」


「以上報告終わりだが、ナンバー1。何か言う事がありますか?」

ナンバー4はナンバー1に尋ねる。


「先ずは、集まってくれてありがとうと言いたい。今ナンバー19から報告があった、ナンバー15のバハムート、ナンバー21のギリオン。ナンバー22のジルーバが倒された謎の男がわかった。」


「誰です?」

全員が質問した。


「倒したのは....元「地球」の魔銃士でカズマと言う男だ。」


「なんだと!」

一番驚くナンバー2。


「あいつが此処に来たのか?」


「知っているのか?」


「ああ。元「地球」の俺の部下だ。はっきり言って実力なら俺と同等の実力を持つ相手だ。それでカズマは今何処に向っているのだ?」


「連邦だ。」


「なんじゃあと。そいつが中立派と組めばどうなる?」


「連邦の計画が失敗する可能性が大きい。」


「そうなるとカズマには連邦に入れない様にしないといかん。」

とナンバー2は言うと


「いいや。そのカズマって言う冒険者は連邦に入ってもらう。そこでナンバー2の配下と戦ってもらうぞ。昔の仲間同士の戦いで奴も隙を作るかもしれんからな。」

ナンバー1は言い放った。


「それでは解散するぞ。」


会議は終了したのだった。


△△△△△△△△

場所は変わってナンバー2の部屋でナンバー9と11と13が待っていた。


「おかえりなさい。葛城省吾総隊長。」

ナンバー9がナンバー2こと葛城省吾に話した。


「大変な事になった。お前達はすぐに連邦に飛んでくれ。」


「どうしたのですか?」

ナンバー11が聞いた。


「カズマが....神崎一馬がこの世界に来ている。」


「一馬が?」

とナンバー13。

「一馬君ですか?」

とナンバー9。

「あのミスターカズマがきているだと。」

ナンバー11。


「ナンバー1からの指令だ、奴が連邦に入ったら必ず殺せの事だ、しかも内密にだ。」


「「「了解!」」」


実は今集まっているメンバーは元「地球」の特殊部隊長クラスで構成されている。


ナンバー2 葛城省吾 元防衛軍総部隊長 年は45歳

ナンバー9 イリア=ラズベリー 元防衛軍米国支部隊長 30歳

ナンバー11 ジェリコ=ハンセン 元防衛軍英国支部隊長 28歳

ナンバー13 岩田和哉 元防衛軍日本支部副隊長 28歳


葛城らは5年前に4大魔物が異界門から来た時に戦って生き残りで異界門に飛ばされて行方不明になっていたのだった。

彼らは「エデン」に救助されてしかも改造されて今此処にいる。


「葛城さん。一馬が強くても私達には奥の手がある。大丈夫だよ。」


「なら良いのだが?」


「俺達は任務を遂行するだけです。」


とこの場にいる全員はカズマとの戦いの準備を始めるのだった。


△△△△△△△△

「エデン」の計画とは何か?

元チームメイトが敵になったカズマの運命は?

この後、閑話を2個ほどしてから、第2章に入ります。

お楽しみしてください。




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