第2話 ロシーナに向う

カズマはロシーナに向って歩いて行った。

今のカズマの服装は自分が錬金した装備をしていた。


この世界は地球で言われる中世ヨーロッパ見たいな世界に近くそれに合わせた服装になっていた。バランから色々な素材を貰って作成したのは

ドラゴンの鱗を使った黒い鎧でと黒い小手。あと膝には黒いレガース。

ズボンはキメイラの皮を使った黒いズボンと黒いスニーカー。

腰にはカズマが装備していたベルトが付いたポーチ(亜空間仕様)とベルトに取り付けた左右の銃が入る袋になっている。

右の太もも付近にサバイバルナイフ(ミスリル製)が添えつけている。


カズマこと神崎一馬は35歳。

大阪府大阪市出身で14歳の時、父親が外交官でサウジアラビアに赴任する為に家族ともども乗った飛行機が中東の反イスラム軍に撃墜されてたった一人生き残り、

15歳の時アメリカの傭兵学校に入学18歳に卒業して傭兵として各地のテロリストの壊滅した実績で20歳に自衛隊に入隊する。

25歳の時に日本で特殊部隊に配属して異界門の悪魔達を倒して行き、30歳で特殊部隊の隊長に任命される。「黒龍」の異名は傭兵時代に敵から恐れられて付けられた名前である。傭兵時代に人を何千人殺したのかわからないほど、彼の手には血で汚れていたのだった。体には多数の切り傷と腹には悪魔が撃たれた跡が今も残っている。つまりカズマは戦争のプロフェッショナルであるのだ。


カズマは<感知>でモンスターをとられていた。


「これは..。豚型の魔物が10体いるな。バランさんが見せて貰った本に書いてあったオークか? こちらに向ってくる。」

カズマは銃を取り出してオークに向って走って行った。


「バズーン!」

魔法銃から光の弾を発射してオークの腹に撃ち込んだ。

オークがしゃがみ込むと魔法銃から剣に変化してオークの首を切って倒した。

その過程を10体のオークにしてオークの群れは全滅したのだった。


「確かオークの肉は美味しいとバランさんが言っていたな。」

カズマはオーク達を解体した。

腹から魔石を取り出し、残りはポーチに収納した。


「これでよし。さて進むか。」

カズマは先に進んだ。

途中、オーク20体とオーガ10体、ゴブリンが50体程倒して行く。


「オーガは全部が素材になるからこのまま入れて、ゴブリンは素材にもならんので魔石だけ取って後は廃棄だな。」


言いながら南に進んで行ったのだった。


「バランさんからロシーナまでは歩いて1週間かかるって言ったな。この森を出るのに4日かかるか。俺なら寝ずに行けたら1日で森を抜けそうだ。」

カズマは元傭兵なので寝ずに相手の陣地に行くことが常にあるので問題なかった。

夜中もカズマは南向って歩いて行く。

眼の前に出る魔物以外は気配を消して歩いて行く。


「バランさんからいただいた左目はすごいな。夜になってもよく見える。」

カズマの左目は魔石で作った目で夜でも見えるようになっていた。しかも元々の右目も何故か左目と同じようになっているのだった。


夜が明けてカズマは森から抜け出した。そこには大平原が広がっていて少し歩くとレンガ風の道が北東から南西に向って出来ていた。


「ここからこの道をたどっていけば着くのか?」

カズマは南西の方向に向って歩いて行くのだった。


歩いていると前に馬車が止まっている。

<気配感知>で確認すると馬車の外には40人ぐらいの人相が悪い男達が馬車を囲むようにしていた。馬車の周りには騎士風の人が10人居たがその内8人は倒れていたのだった。


「馬車を取り囲んでいるのは盗賊で騎士達が馬車を守っている風だな。これは助けないといかんなあ。」

カズマは腰のサバイバルナイフを取り出して素早く馬車の元に走って行くのだった。


馬車には盗賊と騎士が争っていた。


「おいおいおい。この馬車は中々いい馬車だ。貴族が乗っているみたいだな。」


「お頭。馬車の中には貴族様がいますぜ。」


「騎士の恰好しているが、こいつ女騎士だな。なかなかいい女だぜ。」

と盗賊達は話をしていた。


「女で悪かったな。私はロシーナ領の近衛騎士団のアンジェリカ=ハワードだ。」

女騎士は答えた。


「お前が帝国の四大騎士って言われる「閃光のアンジェリカ」か。」

盗賊の頭は答えた。

盗賊団は40人いたが今は20人程になっていた。


「こっちも半数になったが、後はお前とそこの貴族しかいない。」


「お頭。馬車に入ったら上物がありましたぜ。」

盗賊の配下が馬車に乗り込み一人の女性を連れ出した。


「こりゃあ。いい女だな。俺の玩具には十分だ。」


「お前ら! お嬢様に何をする!」


「閃光さんよ。剣を置いて降伏しろ。そうしないとこのお嬢様がどうなるかわかっているだろうな?」


「卑怯だぞ! 分かった。」

アンジエリカは剣を置いて両手を挙げた。


「良い子だ。あとその鎧と服も脱げ。」


「分かった。」

アンジェリカは鎧と服を脱ぎ下着姿になった。


「お前ら閃光さんの両手両足を抑えとけ。」

盗賊達はアンジェリカの両手両足を抑えた。


「お嬢さん。今から閃光さんを犯してから、お前さんを犯してやるわ。つまりお前達は俺達の性奴隷だ。そこでよく見てろ。おいお嬢様を捕まえておけ。」


盗賊の頭がアンジェリカの元に歩いて行く。


「誰か助けてええ! いやああああ!」

お嬢様は叫び出した。


「叫んでも誰も来ないぞ。黙らないとお前から犯そうか?」


「お嬢様には手を出すな!」


「さて。閃光さんのお味はどうかな?」

盗賊の頭は段々とアンジェリカの元に近づいて来る。


.....私はここであの汚い男に犯されてしまうのか?...誰か助けてくれ....

アンジェリカは目を瞑って祈った。


「へ?」


配下はそう言ってアンジェリカの前に倒れた。首から血しぶきを出して。

その後、周りにいた盗賊達が次々と首を切られて倒れて行く。

そしてお嬢様を言われた女性を捕えていた配下も首を切られて倒れる。


「なんじゃあ!(なんなの?)」

驚くアンジェリカと盗賊の頭。

すると頭の後ろに人影が立っていて


「死ね....。」


「なんだと! ぐは!」

盗賊の頭も首を切られて倒れたのだった。

アンジェリカはすぐさま立ち上げり


「お嬢様大丈夫ですか?」


「アンジェ。大丈夫.....。」

とお嬢様は青く顔で返事をした。


「誰がこのようなことを。気配すらしなかった...。」

と二人は立っている男を見ていたのだった。


「大丈夫か?」


「何とか。助けてくれてありがとう。」


「それよりも貴方の姿はちょっと俺には眼の毒だから何か着て欲しい。」

男はそう言ってアンジャリカの服を渡したのだった。

アンジェリカは赤く染まって急いで服と鎧を付けた。


「私の名はアンジェリカ=ハワードでございます。こちらのお方はロシーナ領主ローレンス侯爵の次女エリーゼ=ローレンス嬢と申します。」


「俺はカズマ。一応傭兵だ。」


カズマはアンジェリカ=ハワードとエリーゼ=ローレンスを見た


名前 アンジェリカ=ハワード 23歳 女

レベル60 職業 ロシーナ領近衛騎士団長


身長170センチ 体重55キロ

バスト85/ウエスト60/ヒップ80

赤色のロングの髪 眼は紫


名前 エリーゼ=ローレンス 16歳 女

レベル20 職業 ロシーナ領主の次女


身長158センチ 体重40キロ


バスト78/ウエスト50/ヒップ80

ピンク色のボブカットの髪 眼は赤


.....なんで女性を鑑定するとスリーサイズが出てくるのだ?

さてはブランさんの趣味でそうしたのか?

この女子好き老人め.....。


「それより他の騎士は大丈夫なのか?」


「10人いた騎士の内8人は死亡している。残りの2人は致命傷ではあるが生きている。」


「生き残りの二人にはこれを使ってくれ。ハイポーションだ。」


「なんだと。致命傷の傷を全快できるハイポーションをくれるのか?」


「早くしないと死ぬぞ。」


「ありがとう。すぐに飲ませる。」

アンジェリカは生き残りの2人にハイポーションを飲ませた。

すると致命傷の傷が無くなっていった。


「ありがとうございます。隊長。」


「それより。何故盗賊に襲われたのか?」


アンジェリカは事の顛末を説明した。

アンジェリカ達はエリーゼ嬢を乗せてロシーナへ戻る途中に魔物に襲われてたがこれを全滅した途端に盗賊団が攻め込んで来た。アンジェリカは対抗したが護衛の騎士8人と馬車を操作していた下僕と中にいたメイド二人が死亡した。

盗賊の配下がエリーゼ嬢を連れ出してアンジェリカを脅迫した所にカズマが来て盗賊団を全滅させたのだった。


「馬車の方は大丈夫なのか?」


「馬車は大丈夫だけど、馬を操作する下僕が死んでいるので動かせない。」


「馬車の操作は俺がしよう。貴方達は馬車の中に入ってそこの騎士の面倒をみてくれ。」


「感謝する。」


カズマとアンジェリカは死んだ盗賊達はその場で燃やし、盗賊の頭の首と死んだ騎士はカズマのポーチの中に収納したのだった。


「カズマ殿。死んだ部下を収納していただき感謝する。」


「それより、ロシールの方向を教えて欲しい。」


「今からだと明後日の朝には到着するかと。このままこの道を南に進んで欲しい。」


「了解した。」

カズマ達の馬車が出発した。

アンジェリカの配下の状態は良くなったので途中、野宿をした。

テントは二つ用意した。一つはエリーゼ嬢とアンジェリカ用で残りは騎士用である。

カズマは自ら見張りを買って出てテントと馬車の見張りを行った。

翌日、簡単な朝食を取りそのまま馬車で進んで1時間程でロシーナの街の前に着いたのだった。


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