トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦
【作品情報】2024年 香港 監督:ソイ・チェン
【あらすじ】
黒社会が跋扈し、覇権を争っていた九龍城砦。
香港へ密入国した陳洛軍は大ボスに逆らったことで追われる身となり、九龍城砦へ逃げ込む。そこで城砦を取り仕切る龍捲風に出会う。龍は洛軍に仕事を世話してやり、洛軍は城砦で暮らすことになる。洛軍は龍の右腕である信一や闇医者の四仔、虎兄貴の舎弟の十二少らと友情を育んでいくうちに城砦を自分の居場所と思えるようになり、ここに居たいと願う。
しかし、洛軍は城砦大地主で龍の義兄弟である秋兄貴の仇、殺人王陳占の息子だと判明。命を狙われることになる。
【見どころ】
全部。いやもう全部です。キャラクターにアクション、音楽。ドラマ、美術とどれも素晴らしい。主要キャラそれぞれが立っており、捨てキャラなし。アクションの格好良さ、派手さに圧倒される。往年の熱い少年漫画を全力で映像化したような作品。
九龍城砦の雑然とした風景の再現もすごい。狭い階段をバイクで駆け上がったり、窓から飛び込んだり、建ぺい率の高さをうまく使った見せ場が面白い。龍の営む理髪店は日本人にもノスタルジーを感じさせるものがある。
どのパートも間延びなし、ストーリーがサクサク進むのがすごい。忘れていた熱い友情、人情や闘志を思い出させてくれる最高のドラマ。
【感想】※ネタバレ含
SNSで評判になっていたのを知り、事前情報はほぼ無しで観に行きました。実のところ、どこか暗い雰囲気が苦手でアジアのアクション映画は期待していませんでした。。土下座です。すみません、面白すぎました。
キャラクターがすごくいい。俳優陣がイケメンで演技派。カッコいい演出が盛りだくさん。龍兄貴は人質からの逆転、タバコキャッチと登場シーンで心を鷲づかみされました。信一は私の好きなナイフ使い、チャラそうだし死ぬんじゃないかと心配していたのですがとても良い役周りだったので好感度アップ。主人公陳洛軍も悩んだり苦しんだりするシーンはすごく共感できて、武骨で無口だけど熱い心を持っているのが良かった。闇医者の四仔はAV観てて日本語が分かるのが面白い。しかも顔を覆うマスクを外したらイケメンて、少女漫画か!!とツッコミを入れてしまいました。十二少は童顔に見えるけどあの強面の虎兄貴も一目置く日本刀使いという意外性ある設定がよい。ラスボスの王九もやられ役と思っていたのにめちゃ強でカッコ良く見えてくるのがすごかった。
ストーリーは単純明快、人間ドラマも分かりやすい。正直、今時こんな昭和の熱血漫画のような映画が流行ることに昭和の人間は驚きを感じています。
もちろんお涙頂戴だけの要素ではないのですが、古くさいと思える素材を最高の味つけで料理した作品という印象。
本作のもうひとつの大きな魅力は九龍城砦の美術、そして生活の様子だ。すでに解体されたミステリアスで混沌とした九龍城砦を再現したセットにワクワクした。スラム街と思っていた場所にも人々が普通に生活している風景に血の通うリアルを感じられた。龍の理髪店もそうだが、何故か日本人なのにノスタルジーを感じてしまう。彼らの居場所が無くなることが示唆されるラストシーンでは二度目の鑑賞で感極まって泣いてしまった。
アクションは本当に最高で、最初の血みどろ賭け試合から始まってバスでの逃走劇、洛軍と信一とのタイマン、龍兄貴で決着という流れがもう呼吸を忘れて観ていました。アクション映画は最後ダレることも多いのですが、本作は最後まで全力投球だったのも最高でした。まさか王九がここまで強いとは。しかも漫画のような設定なのにそんなの関係無く熱中して観られるほど没入感がありました。
私は三国志が好きなのですが、その理由として志を持つ男たちの戦い、世代交代、そして叶わぬ夢というポイントがあります。叶わぬ夢というのは魏、呉、蜀がそれぞれ覇権を争うが結局どの国も中華統一できず、結局晋が統一を果たす。この無常感が好きです。本作も男たちが熱い想いをかけて戦い、世代交代があり、そして命をかけて守った場所である九龍城砦は解体が決まっている。その無常感をどう言い表せばいいのか、うまく言葉にできない。ラストシーン、信一の「変わらないものもある」という台詞が印象的だった。
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