ブレット・トレイン

【作品情報】2022年 アメリカ・スペイン・日本 監督:デヴィッド・リーチ


【あらすじ】

東京発京都行きの新幹線に乗り込んだレディバグは列車のシールが貼られたブリーフケースを取得し、次の駅で降りるという指令を帯びていた。

しかし、同じ新幹線には他の殺し屋が乗り込んでおり、ブリーフケースを奪われてしまう。それぞれの殺し屋たちも各々指令を受けていた。

やがて収束する事態の先に、現われた黒幕は誰か。


【見どころ】

ストーリーはそれぞれの殺し屋の背景とバトルで進んでいき、謎が解き明かされていくミステリ要素が面白く、映像がスタイリッシュでカッコいい。殺し屋たちのキャラクターが立っており、台詞回しが印象的。

日本の新幹線が舞台で、どことなくコレジャナイ感のデザインがユニーク。新幹線あるあるなシニカルな演出にはくすっと笑える。

独自の世界観で魅せるスタイリッシュアクション+シニカルコメディ。


【感想】※ネタバレ含

伊坂幸太郎原作の「マリアビートル」の映画化。原作は序盤しか読んでいないが、独特な台詞回しと緻密なキャラの絡ませ方が特徴的だと感じた。映画化されると知って、ビジュアルを見たらブラピ出るの!??とびっくりしたのを覚えている。


映像がとても面白い。ほの暗いがビビッドな独特の映像美はスペインが制作に関わっているためだろうか、外国人好みの日本イメージの演出が上手いと思った。車内販売や切符を確認する乗務員、ゆるキャラには笑ってしまった。


どのキャラも観ているうちに愛着が持てる。個人的には真田広之が好きなので、彼の剣術が観られたのは嬉しかった。しかし、こういう真顔でギャグみたいな作品にシリアスさを持たせてくれる存在感は凄い。


ストーリーは映像と相まってはちゃめちゃだに思えるものの、黒幕の目的と正体に向かって集約する流れでストレスは無い。複雑な構成ではないかと身構えていたが、頭を空っぽにしって観られる爽快なエンタメ作品だ。

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