半世紀にも及ぶ魂のリレー

 気付いたら抱えていたものと言えば、血筋だったり借金だったりが相場のご時世ですが、本当に受け継いだものは目に見えない所にあって、それを選び取る日すらいつか必ず来る。これを読んでるとそんな気になりました。

 重たいテーマを可能な限り軽くするためのキャラ造詣と、地の文が備わっているので、エンタメと大衆向けの為に講じたバランス調整がとても素晴らしいです。

 杉崎さんとの対比が強烈に描かれ、今までなにも抱えずに生きてきた彼の手には最後、何が残るのか!
 そこらへんも楽しみにしてます!