春というのは

春というのは、いいものだ。

夏は切なくなって、秋は寂しくなって、冬は恋しくなるけれど、春にはそういった感情がない。

切なくもなく、寂しくもなく、恋しくもない。ただひたすらにときめく季節、それが春だ。

正直な話、どんな季節であってもいいことも嫌なことも等しくある。

しかし、それらのことが「春」の一文字で優しく包まれる。

だから私は春が好きだ。


余談だが、私はスピッツがとても好きである。好き、と言っても詳しいわけではいのだが。

知っている曲ならどの曲も好きなのだが、私はその中でも「春の歌」がお気に入りだ。

聴くだけで春の風を感じるようで、とても爽やかな気分になるのだ。

春を歌った曲、というものは多数存在する。いわゆる「はるうた」「卒業ソング」というものだ。その中の多くは、別れの寂しさを綴った歌詞や切ないメロディーが印象的である。

しかし私の中の春はそうではないのだ。

はしゃぐわけでも弾けるような楽しさがあるわけではない。それなのに不思議と心が満たされ、根拠のない幸せに包まれる。

もう少しで桜も咲きますね。

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