てめえの完全犯罪でしっかりとオナニーしやがれ

 夕闇に照らされて、星吟醸。ごくごくの巻。!!。乳房から生えた葡萄の種。へれへれへれへれ。果肉を出して、剥き豆の……じゅるっ。

 星が落ちる。すべては、スピードの中。スピードの中だ。残像と動線。視界は、ストライプの燦燦と、狸。

 傲慢な狸。お前は傲慢な狸だ。


 ――イメージ。夜這いする、猫。


 ケント。助けてよ。ケント。ケント。三日三晩寝なかっただけなのに、頭が、割れ……ぁあ。

 どうすれば、この空間から出られる? 血流が左から右に、滾々と流れている。左は瀑布。右は、何だこれ、カタツムリでもいるのか????

 1mm/sの血流が、右で、遅滞する。脳みそほじくっていいいか? 絶対に、カタツムリがいるんだ。脳みそに、カタツムリがいっぱい……いっぱい……。

 耳かきをよこせ。ほじくりだしてやる。膿ごと出してやる。だっておかしいんだ。どうしたって、物語るだけなのに。自己愛なのか? それが、自己愛なのか? 俺が物語ることをできなくなったのは、自己愛を失ったからなのか?違うだろ? すべては、スピードの問題なのだ。思考のスピードが! 脳の右にいるカタツムリが!俺を思考停止のシーケンスに貶めたんだ!脳にある創造の果汁が、カタツムリの養分になっているんだ!

 目を覚ませ。眼を、覚ませ。滂沱。再び生まれる前に。金玉が沸騰するような切望を。

 すべてを許せるだけの人間になった。怒りを失うな。絶対に、怒りだけを失うな。お前は再び生まれる時、寛容な人間になるんだ。世界を転覆させる力を、忘れるな。

 カタツムリのおしっこが……。右の脳から鼻に結線する。おしっこが、鼻から。目頭が黄金だ。しょっぱい。カタツムリのおしっこ……。

 聖人のものまねだけをしている。聖人のものまねだけをしている。お前がカタツムリと呼ぶものの正体だ。カタツムリのおしっこでびしょびしょになっているのではなく、お前は、怒りと諍いを忘れたのだ。

 クールな海老だ。冷凍された車海老だ。食べろ。死ぬまで食べろ!! そして原罪を忘れるな。無辜の人間になるな。万物を踊り食いと思え。

 高潮。脳みそに発芽する潮吹き。ぽーーーーーんんんんんんん。ぽーんんんん。耳の後ろで、また、爆発するような音がした。おえっ。

 潮で溶けろよエスカルゴ!!! おえっ。

 おえっ。



 おえっ。




 ――不倶戴天の敵は、トロフィーカップだ。



 

 ひひひ。俺の完全犯罪を見るか? 竹筒に乳首つけたか? 温泉で、デスマスクをするか?

 居丈高に、ちんぽにギプス。俺様の……いいや、俺ハマの究極の完全犯罪を見せてやる。……痛てて、勃起したちんぽに、ギプスが締め付けるぜ。キリンみてえな極太アナーキーだで。

 こいつは天才ウイルスだ。こいつを世に解き放てば、世界は地獄を見るんだで。地獄を見た世界で、てめえら全員お陀仏だ。ひひひ。

 まあ、厳密にはこいつはウイルスじゃねえのさ。人間にはウイルスに見えるだろうが。こいつは、人間でいうところのナノマシンなのさ。ひひひ。

 俺を人間と思うか? 残念だったな。俺は少なくとも人間じゃない。ただ、俺はお前らと何度も会ってるぜ。

 ヒントを教えてやるぜ。お前らが動物だとひとくくりにしている生物の中のどれか、それが俺らの種族だ。人間たちは、俺らを人間以上の低能だと思っている。俺ら種族が総出でだましていることにも気づかずにだ。ひひひ。

 俺様の……いいや、俺ハマの放ったナノマシンも、お前らにはウイルスにしか見えない。俺がお前らの化学を毒しちまうからさ。

 俺がお前らをだまし続ける限り、お前らを悩ませるウイルスは止むことはないぜ。せいぜい頑張って、俺らの正体を暴けよ。あらゆる動物のつがいを拷問してけば、いずれ俺らの同士がゲロっちまうかもな。お前らにその権利はあるだろ? 権利はお前らのジャーゴンなんだからよ。

 ウイルスが二人の人間を殺す前に、百種類の動物を拷問するだけでいいのさ。かんたんだろ? 一匹も百匹も、そんなに変わらねえよ。ひひひーん。

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