第16話

さて、戦闘を書く前に前提を書いておこう。


基本的に直接此処に来ている訳では無い、召喚術で此処に来ている召喚獣限定の話なのだが、召喚術の性能上、召喚獣を此処に呼び存在させている力が有るのだが、その力を一定以上破壊する事で召喚獣を強制送還させる事が出来るのだ。


まあそれを行う難易度はそれなりに高いが、一定以上の強さを持つ召喚獣を倒す寄りかはましな難易度なので、対召喚獣戦闘で倒せない奴が敵に喚ばれた場合の対処方法としてそれなりに有用な手法なのだそうだ。…まあ、それが出来る程度の実力差じゃ無いと、それをやりきる前に殲滅されてしまう訳だし、召喚コストが低い奴にそうやっても召喚術で再召喚をあっさりされてしまうだろう。…逆に言えば大規模な儀式を行うとかコストが何度もは払えないレベルで高すぎるとかで再召喚が直ぐには厳しいタイプの奴はそれで対処方法としては充分と言う事ではあるのだが。


さて先ずは雨が降っているエリアに来た。


毒を蓄積しそれを元に新毒を生成するタイプのモンスターが大量に敵に寄って配置されていた。


何故毒持ちなのだろうとは思っていたのだが、エネルギーが腐食されてそれに寄って起こされる現象が潰されている…つまりエネルギーが現象を起こす前に潰している訳だ。


主に種族的にはスライムに成るだろうか?空を飛んでる奴もある程度居るが、此方を見ると上空へと移動を始めた。


他の人が遠隔攻撃を行うが避けられてそのまま雲の上に移動していった。…逃げた…のか?


すると雨が突然痛くなり始めた。他の人が結界を張るが…雨に毒が含まれ始めたのだろうか?


だとすれば毒を蓄積し強化されるタイプの奴が大量に配置されているのも納得だ。攻撃と味方のサポートを同時に行っている訳だ。


あくまで天候を利用しているのだから天候操作をやったり地下に逃げれば良いのかも知れないが…地下…か。先に見た本陣は地下から攻められたら普通に突破されるなそう言えば。でも何故かあそこらへんは暑く成ってたし何か地下にも仕込んで有るのかも知れない。流石に遠くから見ただけでは全部は分かんないしね。


…さて、どう攻めるか。雨が激しかったら炎を使うのも厳しいが、然程雨は強くないから炎はまだ使える範囲だが…。…そこで皆にヒーラーが解毒魔法と耐毒強化魔法を使った。


…そう言えば毒を少量とは言え喰らってるのだから解毒は必要か。


ってちょっ。毒霧出し始めやがった。味方も巻き込んで居るが、毒を蓄積出来る関係上問題無い。相乗効果って奴か。


此方だってただ見ているだけでは無い。他の何人かが浄化弾魔法を撃つ。撃つ。撃つ。撃ちまくる。結界のエネルギーが毒に寄って溶かされ始めるが補強する。


流石に見ているだけだとアレなので、氷系因子と炎系因子で援護を自分も開始する。


速く決着を付けないと毒の蓄積に寄って相手のステータスが上がっていくだろうから、倒せなく成りかねないのだ。


そこでテレパスらしき物が頭の中に響いた。


『本陣より通達。雨エリアの敵が居る所に三十秒後に大穴を開け、地中防壁として展開しているマグマへと落とします。敵の近くに居る方々は結界内へと退避してください』


…マグマ展開してるとか初耳だし、一応結界の中なんだけどな。だが、了解。


近付かれない様に一層弾幕を激しくする。


辺りにはエネルギーが更に満ちてきた。消される量より多いエネルギーを注ぎ込み無理矢理現象を発生させるつもりな様だ。


…そして三十秒が経過し、飛べない奴等がマグマへと落ちていった。


さて、後は飛べる奴等が残ってるが大穴が邪…他が落ちた後その穴は直ぐに消えた。脱出はさせねぇって事ですか…。怖えな…。暑かったのはマグマ大量展開なんてしてるからか…。でもこれ…侵入ルートの全部の場所に対して隙間無くマグマの防壁創ったら本陣の足場がマグマに沈む気がする。


まあだからそうはしてないだろうが、そうしない事で地中を進みながらマグマを全部避けれる奴が居たとしても、守りを意図的に一部薄くして、其所から攻めてくる様に誘導する的な事はそれの方が出来るので、一概に悪いとも言えないのだが。


そして残って居る奴等を倒そうとし始めた所で増援が来た。


召喚術で召喚された様だが術者は見当たらない。…そう言えばあの戦争シミュレータは敵にも似た能力が居る設定だった。だからそれをそいつが見て増援をよこしたのだろう。


それで戦うかと思われたが敵は撤退を始めた。


流石に戦力の逐次投入は愚策だし、残りの戦力を失わない為だろう。


…撤退するやつの深追いは危険でそれで罠に誘い込まれる可能性が有るが、そんなことを言ってたら敵陣に攻め込めないので構わず追う事に決まる。


さあ、追撃戦だ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る