第520話 電子書籍、恐ろしい

 今回は最近の電子書籍の話。

 順番がもはや曖昧ですが、十月の頭のほうで、Kindle本に謎のセールが来た。その中でも僕は時雨沢恵一さんの「ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン」の既刊全部に極端なセールが来て、だいぶ困惑した。それが全十三巻のうち、十巻までは一冊五十五円、十一巻から十三巻は半額、という形だった。去年だったか、電撃文庫の作品の一巻だけが三十円になるセールがあったけど、今回はちょっとおかしすぎる。どこをどう売りたいのか、さっぱり見えない。アニメの新シーズンと新刊に合わせての顧客獲得のセールだったんだろうけど、電子書籍は基本的に一度買ったら二度と買う必要はないし、そもそも顧客を誘導するにしても十巻まで五十五円で売るのはやりすぎでは。まぁ、僕はきっちり、既刊を全部、押さえさせていただきました。十三冊買って千六百円くらいで、いい買い物というよりは、信じられない買い物だった。

 もうひとつ、どういうわけか漫画「魔法使いの嫁」もセールが来ていて、こちらは十五巻くらいまでが一冊二十円くらいだった。なんか、十七円だった気もするけど、記憶が正しいか不安になるほど安かった。こちらも安い分は押さえましたが、Kindleの端末は容量がないので、一応、スマホに入れてあります。画面が小さいので、まだ温存です。読むのが楽しみです。

 で、十月はAmazonでプライム感謝祭があって、そこででかいセール来るのでは、と思ったら、そうでもなかった。その寸前のセールの方が強かった。それでも何冊か押さえましたが。

 そんなセールも落ち着いたかなと思ったら、これを書いている今日、ハヤカワのデカいセールが来た。もうお金がないよ、と思いながら、今年の夏のセールのために用意して使わなかった予算があったので、何冊か押さえられそうです。「三体」も半分は半額なのでついに買う時が来ましたが、セール対象じゃない巻も揃えてから読むつもりで、読むのは来年の初夏を想定。

 今回の一連のセールで見えてきたのは、どうやらKindle本のセールはAmazonの意向というよりは、出版社の意向で決行されているぽい。その値引き額も自由が効く様子。

 それにしても、時雨沢恵一さんのGGOの小説、ちょっと本屋でどんな厚さか見てみたけど、結構、厚い巻もありましたよ。本当に五十五円でよかったのか?

 もう僕は電子書籍で可能限り本を買うつもりですが、値引きの大きさからくる背徳感は、なかなか馴染みそうもない。



2024/10/25

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