第474話 勝負を何度も出来るか、という根本問題

 今回はラノベの創作法に対する個人的な疑問。

 とあるライトノベル作家の人が、一つの作品の中でバトルシーンを三段階にする、という方法論を展開してます。

 それは、一度目は初見の戦い、二度目は対策を立てての戦い、三度目が対策の対策を立てての戦い、となる、というやり方です。

 実際、その人の作品にはそういう形が見える。

 さて、では、三回も同じ顔ぶれで戦うようなことが現実的か、という問題はどう解消できるだろうか。

 これはあまりライトノベルらしくありませんが、相手を殺さずに済ます戦い、というのはどこまで現実的だろうか。殺さずに済まさない、となると、選べる展開は「殺されそうになったけど死なずに済んだ」しかない。しかし三段階にしてしまうと、どうやっても一度目こそ死なずに済んでも、二度目は相手が対策を立てている以上、対策で上回らない限り、二度目こそ殺されてしまう。しかも一度目に負けて、二度目に勝ってしまうと、三度目の扱いが極めて困難になる。ちなみにその作家さんの作品では例えば、一度目は死なずに済んで、二度目は殺されずに見逃される、という形で三度目へと物語を繋いでます。

 僕の感覚では、一部の権力者は取るに足らない相手を殺さずにおくことがある。つまりそういう抜け道はあるにはある。僕の個人的な好みでは、主人公は一人だけど、敵は複数、というのが好ましい。つまり、一人を倒しても、さらに強い相手が出てくる、とするわけです。もちろん、途中で負けることも使える。一度なら、運良く見逃される、が使えるという判断です。いずれにせよ、同じ顔合わせで二度も三度も戦わせるのは、かなり難しいように思える。まぁ、殺し合いじゃなければいくらでもOKですけれど。学園ものなどなら、試合という形で何度も戦わせられます。しかし実戦となると、どうも、僕は馴染めないな。

 チャンバラはかなり好きなんですが、筋の通るチャンバラはかなり難しい。「剣客商売」が理想的なような気がしますが、特別に分析したわけではなく、直感的な感覚です。まぁ、チャンバラは結局、ライトノベルの一分野でもあるのかもなぁ。「ラグナロク」なんかも、ほとんど超能力無しだし、「ソードアート・オンライン」も比較的、超能力無しなので。

 あぁ、チャンバラ、書きたいなぁ。と言いつつ、SFを直す作業をしてから、になるのかな。今年中に出来るだろうか。まったく慌ただしいけど、自分で決めているわけで、文句は言えません。



2023/10/14

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る