第462話 「推しの子」について何も知らないので
今回は「推しの子」について語りたいけれど何も知らないので、変な話。
「推しの子」って、すげぇアイドルが死ぬか殺されるかして、その息子に転生したファンだった人がアイドルの死について何かする話ですか? 不勉強ですみません。
さてさて、僕の世界観における「推し」とその結婚や出産に関して大きな対象が何人かいて、「堀江由衣」さんと「田村ゆかり」さんがすぐ浮かぶ。少し前にはここに「水樹奈々」さんも含まれるのですが、水樹奈々さんはご結婚されました。良かった良かった。
もし堀江由衣さんや田村ゆかりさんが、結婚したとして、あるいはいつの間にか出産していたとして、何かショックがあるかといえば、何のショックもないし、笑い話にして普通に受け入れると思う。そういう意味では僕の中では推しといえば推しだけど、全てを賭ける、人生を捧げるほどの推しではないらしい。例えばそれは、今のところ僕がアイドルで一番推している弓木奈於さんが誰かと恋愛していたりしても、やるなぁ! くらいの感想でやり過ごすと思うので、僕は芸能人にはそこまで感情を持たない傾向にある。まぁ、実際にそばにいる人にも強い執着はないですが。
これはだいぶ前だけど、栗林みな実さんが、実は出産して子供がいます、といきなり告知されたことがあって、あれは驚いた。でもすぐに受け入れた。受け入れない理由はないし、頑張れ! という気持ちでしたね。
推し、という言葉を僕が初めて目にしたのは、うーん、2007年くらいだったと思いますが、AKB48のテレビの冠番組で、「推しメン」という言葉が出てきて、それが最初だったように思う。その時と比べると「推す」こと、つまり「推し活」はまるで別次元になったと思う。推し変、という言葉があるけど、これはほとんど謀反に等しいと見ることもできる。推すことは、うーん、気持ちだけを向けるだけでは甘いというか、弱いと認識されて、個別グッズを必ず買うとか、サインを持ってるとか、どんどん先鋭化していて、やや怖い。TOという言葉も最近は普通になりましたね。
仮に堀江由衣さんが結婚して、人生に絶望する人が出るか、という想像はなかなか興味深い。それは今、二十歳くらいのアイドルの女の子が急に結婚するのとは、少し違う。まさに僕の世代ですが、堀江由衣さんが三十路に入る辺りからずっと見ていたりすると、早く誰かと幸せになって欲しいと思ってしまうのは、僕の錯覚だろうか。これは推し方として、何かが逆転、反転していてユニークです。推している相手の「幸せ」とは何か、を突き詰めていくのが本来的な推し方のような気がするけど、若い世代のアイドルの「推され方」は、一人の人間、一人の女の子としての「幸せ」は二の次になる。アイドルとファンの間に暗黙の了解があり、それが守られることが「推す」条件というように見える。言わば、特殊な契約関係ですね。
例えば、アイドルが密かに恋愛していたら、それは裏切りかもしれないけど、そのアイドルの人生においては正解かもしれない、という印象はある。ファンを裏切るのは、それほど大きなことだろうか。社会から後ろ指を刺されても選ぶ幸せもあるのでは。
堀江由衣さん的な前例がある以上、これから二十年くらいした時、2020年辺りにアイドルでバリバリやっていた人が、未婚のタレントとしてテレビに出てきそう。というか、十五年くらい前にそういうテレビ番組がありましたね。国生さゆりさんって、結婚しましたっけ?
あれ? なんか、推しとは無関係な、堀江由衣さんいじりになってしまった。ほっちゃん、早く誰かと幸せになってくれ。それで僕も少しは幸せな気持ちになれるので。
2023/8/27
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