第448話 良い作品でしたね、「機動戦士ガンダム 水星の魔女」

 今回はアニメの話。

 いつの間にか抜け出せなくなった感のある「機動戦士ガンダム 水星の魔女」ですが、最後、うまい具合にまとまって、さすが、という感じです。

 さて、色々と語りたいことはありますが、最終盤に「最強の主人公機」が敵になるのは胸熱だった。主人公のスレッタが、データストームの影響を受ける機体に乗り換えて、その主人公機にぶつかっていくのも良い。そう、スレッタはエアリアルに乗っているうちはデータストームの影響を受けない、という設定を最後に裏返してくるのが凄かった。そういう意味では、スレッタは「最強」でありながら「無敵」だった訳だけど、キャリバーンに乗る時には無敵ではないというか、今までは無縁だった代償を払うことになるのは、キャラクターのイメージに大きな影響があった。これはちょっと笑われるかもしれませんが、スレッタの最後の決断や行動が、まさしく命懸けで切実な、真に迫ったものになったのは、キャリバーンという機体に乗り換えたからで、凄い展開だったと言える。

 これは僕の妄想だけど、最後、パーメットスコアがおそらく9か10になりますけど、その時に死んだ人の意識と意思疎通できるのはかなり大胆だったけど、死んだ方のエランくんがスレッタを促すのは感動した。生きてる方のエランくんが地球の魔女と繋がるのも感動。さて、それはそうと、最後の最後にクワイエットゼロとかエアリアルとかが粒子化、もしくは量子化して消滅しますが、あれに関して勝手な解釈をしていて、もしかして全部がデータストームの向こう側に行ってしまったのでは。エリクトの本体というか、エアリアルもデータストームの向こうにあって、そこからあのキーホルダーにアクセスしてるのでは。で、ここからオカルトじみてますが、データストームの向こう側というのは、霊魂の世界でもあって、そう考えるとガンドというのは、霊魂と関係がある技術なのかも。そうなるとエリクトは人間でありながら霊的存在で、だから最初からデータストームの影響を受けなかったのかな? そんなことをつらつらと考えるくらい、凝った設定、濃密な世界観の作品だった。

 少し脱線しますが、この作品は特番が何回かあって、それが振り返り回なんですが、もしかして制作が間に合わなかったのかな。本編はおそらく二十四話でしたが、仮に二十六話としてあと二話分の尺があれば、もっと色々と表現できたはずで、惜しい気もする。こればっかりは仕方ありませんが。

 ガンダムではSEEDの新作が告知されましたが、僕が今、気にしているのは「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」の中編がいつ発表されるか、です。最初はあまり興味薄でしたが、今は最も気になります。原作小説がKindle本として販売されているので、それを来年には買いたいかも。まったく、良いコンテンツです、ガンダムは。



2023/7/9

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