第417話 小説を「抜いていく」時間

 今回は「読んだり書いたりしている人あるある」だろうお話。

 前もどこかで書きましたが、僕は読んでいる小説がかなり憑依してきます。キャラクターが乗り移ってきたように、言語表現に影響が出たりします。ライトノベルでも影響を受けましたが、村上春樹さんや森博嗣さんはかなり乗り移りますね。

 で、そんな状態で文章を書いていくと、文体がかなり引っ張られる。人格が変わるというか、文章表現が引きずられてしまう。これまではあまり気にせずにやってましたし、これからもあまり気を使わないと思いますが、つまり、僕は「自分の文体」をまだまだ確立できていないわけです。

 そんな中、さなコン3というコンテストのお話を耳にしたので、一万字程度なら書くだけなら、何とでもなるはずだ! という気持ちで、色々と考えてます。その中で、頭の中の「小説を抜いていく」ということを実験的にしています。

 読書は趣味というより日課なんですが、数日、全く本を読まないことで、自分の本来の文体、根っこの方にある文体で、文章を作ろう、という試みです。まぁ、それで何かが変わる、劇的に良くなる、なんてことはないんでしょうけど、ちょっと試しにやってみました。うまく行くかは結果が全てです。文体のみによって決まらず、ストーリーのみによって決まらず、ただ結果だけが真実! ってことです。なんか、ハサウェイを引用したり、「水星の魔女」を引用したりして、これはこれで影響を受けまくってるな……。

 そんなこんなで、なんとか久しぶりに何かを書こうかな、というところです。かなり話が横道に逸れますが、さなコンというものは、冒頭の一文が決まっていて、それがどことなくKACのお題が決まっているのに近い。たぶん、大抵の人はお題に合わせて何かを考えるんでしょうけど、僕は力技でねじ伏せようとするので、うまくお題と内容が馴染まない。力技には力技で、上手い人がいるんだろうなぁ、と思ったりしますね。さらに余談ですが、KACの皆勤賞になりましたが、全部合わせてのPVが100くらいなので、ものすごく効率の良いリワードの稼ぎになりました。何かが激しく間違ってる気もしますが。

 話を戻して、好きな文体って必ずあって、それが自分に馴染んで、うまく出力の処理できるようになる、というのが理想だと思います。僕自身は自分の文体がまだそこまで信用できないので、今回は敢えてゼロ地点を目指す、ということをしてみた、という話でした。あー、早く本を読みたいなぁ……。



2023/4/27

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