第387話 日常の中の驚き
今回はどーでもいい話。本当にどーでもいい。
近所、といっても徒歩で十五分くらいですが、ドラッグストアがありまして、利用しています。
で、いつも千円未満か、千円とちょっとの買い物しかしないので、ポイントも大して貯まらないかな、ということでポイントカードを作ってません。会計のたびに「ポイントカードはお持ちですか?」と聞かれ、「持ってないです」と答えてます。
それがつい先日、七百円程度の買い物をした時、「ポイントカードはお持ちですか?」、「持ってません」のやり取りの後、店員さんが急に「お作りできますけど、どうしますか?」と控えめに食い下がってきて、驚いた。大丈夫です、とやり過ごして、何故、急にそんなことを言い出したのか、不思議だった。
その謎は店を出てあっさり解決しました。店の前に「本日ポイント15倍」というのぼりが出ているのです。つまり店員さんは、ポイントがいっぱいつく日だから、カードを作らないか、気を利かせてくれたわけです。たぶん。
これは個人的な感覚ですが、ドラッグストアで働いている人は、経営には直接は関与しないわけで、客が一人、カードを作ったり、ポイントを利用したりすることに、積極的に関与する理由は「サービス」しかない。まさに「気遣い」です。僕はサービスが嬉しくないわけではないけど、サービスを積極的に求めたりはしない。そのドラッグストアが仮に無人レジを導入しても、利用し続ける。すぐそばに人間の店員がレジに立つドラッグストアがあるとしても、気にしたりはしない。むしろ無人レジの方がありがたいかも。しかし商売というのは、物を売り買いするだけではなくて、気持ちよく買ってもらう、という要素も確かにあって、その点では店員に「サービス精神」は求められるかもしれないなぁ、と思った。そのサービス精神が客を引き寄せ、そのまま会社の経営に作用するのかもな。なかなかユニークな現象です。
前に個人経営の書店について書いたけど、最近はあまり利用してません。単純に欲しい本がないというのもありますが、なんというか、圧が強い。ドラッグストアの店員の「カードを作りましょうか?」より、書店員の無言の圧と言ったら、まあ、比較になりませんね。
これは蛇足ですが、その個人経営の書店は、何も買わずに店を出て行く客に、何も言いません。「ありがとうございます」くらい言えば良いのに、といつも思う。一円も落とさない客に礼を言うのは変かもしれないけど、無言というのも、やはり圧がすごい。やれやれ。
2023/2/17
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