第371話 書けるようで書けない

 今回は最近の産みの苦しみの話。

 とりあえず、電撃大賞の短編にもう一つ、放り込もうと四万字で一つ、書いてみた。これは準備運動みたいなもので、久しく使ってなかった頭を再起動したような感じでした。世界観が既存なので、比較的楽だった。

 さて、本番はスニーカー大賞用の長編で、最低でも十二万字は必要で、これは以前にどこかで触れた、用意済みのSFの設定とプロットで書きたい。書きたいけど、なかなか書き始められない。プロットは問題ない感触ですが、設定はまだ細部まで仕上がってないというか、もっと盛り込めるかな、と思って、付け足したり、修正したりしている。これを続けるうちに自然と書き始められそうだけど、どうなるか。

 十万字を超えるものを書く時に僕にとって一番難しいのは、時間を連続して用意できるか、です。毎日、コンスタントに書きたいし、まとめて時間を用意したい。一日に一万字でそれを二週間、が理想ですが、一日に一万字を書くには二時間くらいは必要になる。これを用意するのがなかなか難しい。まぁ、無理くり、用意できなくはない気もする。寝る時間を削れば。テレビを見る時間を削れば。読書の時間を削れば。このエッセイを更新するのを停止すれば。

 最近はプロットを用意したりしなかったりですが、プロットがあると、描写の密度に悪影響があるような気がし始めて、錯覚といえば錯覚なんでしょうけど、悩ましい。この錯覚というのは、プロットと文字数を連結させて思考した結果で、公募やコンテストの困難さの一つとも言えるのでは。最低限の文字数をクリアしようとする思考が、序盤から文字数を稼がせようとする。そして終盤はその縛りが消えるので、文字数をラフに捉えてしまう。もっとバランスの取れた書き方がありそうだけど、気分の問題と言われたしまえば、その通り、気分の問題です。

 今回のSFでは哲学を盛り込みたい、というか、エセ哲学なんですが、エセということはSFではなく、ファンタジーになるのかな。これが一部のコンテストだとジャンルを指定しないといけないので悩みが増えるけど、公募なのでジャンルは不問です。なんて素晴らしい。まぁ、公募でもカテゴリーエラーが存在するので、鷹揚に構えてもいられないのですが。

 とにかく、書くことです。二月下旬は忙しくなりそうなので、今月の下旬には手をつけるようにしたい。楽天家の思考で、出たとこ任せで書きましょうかね。あまり肩に力が入ると、柔軟さを忘れてしまうので。

 という感じで、今回は愚痴でした。あるいは嘆き。


2023/1/14

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