第366話 懐かしい作業とこだわり

 今回は久しぶりにやったこと。

 年始にブックオフで本を買いまして、久しぶりにブックカバーを作る気になった。昔、まだ書店が紙袋を多用していた時、たまに作ってました。袋の柄を利用するように位置を調整したりして、楽しんでましたね。

 今回、ブックカバーを作ったのは、本が手元に来たから作ったわけではなく、逆にちょうど良い紙が手に入ったことから始まります。

 その紙とは、「黒玉」というお菓子の包装紙です。お菓子自体は貰ったのですが、なんとなく包装紙を部屋に放っておいたところで、本を買ってみると、ちょうど良い大きさの包装紙だな、と気づいたのです。

 ブックカバーを作る方法は簡単で、まずは縦の丈に合わせて紙を折る。それからまずは片方に適度な折り込みを作る。その折り込みに本を合わせて、逆の折り込みを作れば完成です。紙が大き過ぎれば適当に切るのですが、今回の包装紙は切る必要はありませんでした。

 今回のブックカバーは我ながら良い出来というか、そもそもからして包装紙がカッコいい。赤地に黒で色々書かれてるんですが、デザインの良さがしっくりとブックカバーに合う。本来の箱を包んでる状態では、どことなく平凡に見えるのは不思議。

 ずっと昔、本屋さんでとあるソフトカバーの本を買った時、店員さんがカバー自体に紙のカバーをつけてくれて、あれは新鮮だった。感動した。この場面はもしかしたら死ぬまで忘れないかも。

 たかがブックカバーに拘るのも可笑しいけど、好きなんですよねぇ。

 前にも書いた気がしますが、僕はビブリオフィリックのブックカバーを愛用していて、通常のサイズとハヤカワのサイズで使い分けてます。通常サイズの方はもうボロボロで、育てる段階を通り越してきました。かなり馴染んで、愛着がある。ハヤカワ文庫のサイズの方はまだ完璧ではなくて、革で作られてるのですが、部分的にツヤツヤしてる感じ。こちらはまだまだ育てられる。

 ブックカバー、というか、書店で手に入るカバー、書皮をコレクションする野望を抱いたこともありましたが、近場に書店がなさすぎて、ダメですね。僕が知ってる中で一番面白いのは、ブックユニオンのカバーですが、これはこれでメジャーすぎるかも。ブックカバー好きは少ない読書人の中でもさらに少数な気もしますが、僕自身は悪くない趣味だと自負してます。自負したところで、なんでもないんですが。

 また熱が高まってきたので、包装紙を簡単に廃棄しないように、注意を払おうと思ったりしました。



2023/1/9

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