第359話 2022年の読書総括
今回は2022年の読書を振り返ってみよう。
2022年における新刊での最強の一冊は、エイドリアン ・マッキンティの「ポリス・アット・ザ・ステーション」です。「刑事ショーン・ダフィ」シリーズの第六作で、いい感じに作品世界が僕に馴染んできた。この巻はバランスが良いイメージです。ただ、読まれる方は第一巻から読んで欲しい。ショーンの山あり谷ありの日々は、訴えてくるものがある。
2022年は小野不由美さんの「十二国記」シリーズの既刊を通して読みました。大昔に途中まで読んだものの、学校の図書室で借りて読んだがために手元に本が無かったのを、一から買い直して、読み直しました。現段階で分かったことは、この作品はファンタジーのお約束に挑戦している、ということです。例えば、麒麟は王以外には跪かない、とか、麒麟は人を傷つけられない、とか、最初期に提示される、他国を侵略できないが兵を貸すことはできる、とか、そういう「信じることが前提の設定」に関する挑戦は、かなり斬新。この作品はどういう形で完結するかわからないけど、追いかけていこう。いい買い物をしました。
2022年は、たまたま、川原礫さんの「ソードアート・オンライン」を読むことができた。Kindleに大量に買ったまま放置してたのですが、すごいきっかけがあって、それは、NHK Eテレの「ヒャダ×体育のワンルームミュージック」という番組に、ReoNaさんが登場したからです。そこからReoNaさんの「ANIMA」を聞いて、これはSAOを勉強しよう、となった。アリシゼーション編はあまりにも長いと思ったけど、読んでみるとそうでもなかった。後半は一気だった。最後の最後の捻りが凄まじいし、知性に関する発想は素晴らしいSFです。これに追加して「ソードアート・オンライン プログレッシブ」も読んだけど、こちらもこちらでよく出来ている。僕が浅学なこともありますが、ゲームがテーマの作品を書く人はSAOPは絶対に読むべきです。これほど優れた教科書はない気がする。
今年は漫画はほとんど読まなかった。雑誌「New-type」で永野護さんの「ファイブスター物語」を追いかけたくらいです。今年の連載分で何があったのかな、と考えてみると、マグダルが目覚めて、デプレとマキシが一騎打ちをしたのは今年だろうか。いつの間にかベルベット・ワイズメルが生まれたりしたのは今年です。前にも書きましたが、パルテノが元気に生きてるのを見ると切なくなって感動する。可愛い系のファティマじゃないけど、良いキャラです。
そんな具合で、2023年は何を読めるか、楽しみです。「三国志」は今年こそ手に入れたいけど、どうなるか。今のところ、是が非でも買いたい本はない。
それにしても、2021年の読書の総括でも触れている、箱いっぱいの未読の本は、今年も手がつけられなかった。もはや読まない気もするけど、記憶の片隅になんとか覚えておこう。
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