第348話 創作論的陰謀論的創作論?

 今回はたまたま目にして驚いた話。

 僕は一時期、興味本位でカクヨム上の創作論を確認して、しかしすぐにやめてしまいました。エッセイとしては面白いけれど、創作論というより、どうやったらPVが増えるか、という趣旨のものが多くて、これは脱線しているな、と感じたからです。

 で、そんな創作論を書く人の中に結構、過激な人がいて、そういう人はどうにもこうにも、文章が尖っていて、面白いといえば面白い。もっとも、面白いけどあまりに尖りすぎて度を越してして、あけすけにいえば、自然と垢BANされることになってしまうんですけど。

 さて、そんな人がどこへ流れて何してるのかな、とちょっとネットサーフィン(死語です)したところ、そんな人たちが集まってる場に辿り着いた。これははっきりさせておきたいですが、僕は秘密集会に潜り込んだわけでも、監視カメラや盗聴器を仕込んだわけでもなく、その人たちが普通の公のネット上で意見表明したのをざっくり眺めた、ということです。

 そこでどんな話が交わされてるのかな、というと、どこで何が食い違ったのか、創作論が陰謀論に変わっている。もはや国のあり方や世界の在り方に関する意見をぶつけ合っていて、???となった。

 まぁ、陰謀論は陰謀論で面白いんですが、ふと我に帰ってみると、創作論の中で、いかにしてPVを稼ぐか、という問題に挑むと、ともすると誰でも陰謀論に傾くことになってしまうのでは、と思わなくもない。こうすればPVが増えますよ、という理屈の反対側には、PVが増えないのは何故か、という問いかけがあるように思うからです。

 カクヨムで遊んでいる中で僕は個人的に、一話で10PVがついていれば良いかな、という基準を設けてます。全五十話なら、500PVを超えれば上手くいった、成功した、ということです。これでもなかなか厳しいですが、無難な数字のはず。

 そんな風にどこかで線引きをしていると、高望みはしないし、無制限にPVを欲する必要がないので気が楽ですが、本当にPVが欲しい人には苦しいのがカクヨム、あるいはネット小説の難しいところです。

 何故、PVが増えないのか、という問いかけは誰の中にもあるはずだけど、それを「100%自分が悪い」と思える人はきっと少なくて、外部に理由を求める。それが行き過ぎると、運営がおかしい、みたいな理屈になり、さらに発展すると出版界が悪いとか、社会が悪いとか、文化が悪い、思想が悪い、という、訳がわからない陰謀論に接近するというのが、今回、ぼんやりと見えた気がした。

 本当にこれは幸運だけど、僕は公募で満足しても良いところに辿り着けたので、見る人が見てくれれば喜ばれるだろう、みたいな言い訳ができる。これがなかったら、僕も変な陰謀論に陥ったかもしれない。まぁ、読者選考に関しては陰謀論になびきそうですが。

 それにしても、世界が悪いから評価されない、世界が牛耳られているから文化が狂う、というのは、大胆な飛躍でユニークだったな。それにつけても、創作が好きな人の陰謀論は手に負えないかも。

 などと書いてたら、ドイツで陰謀論から始まったらしい無茶な事態が起こるから、なんというか、血は争えないな(?)

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