第322話 写真の背景が難しい

 今回はあまりにもSNSに不慣れな話。

 たまたま知ったハッシュタグの影響で、Instagramに読んだ本を記録しようかな、と思い始めた。本の表紙の写真を載せて、ちょっと感想を書いて、ハッシュタグをつける、みたいな、簡単な奴です。

 しかし一番の難題が、写真の背景をどうするか、です。

 まず、背景にできる壁がない。白い壁とかあればいいんですけど、ないんですよねぇ。

 では、何かの上に置いて写真を撮るか、とすると、今度は影が写り込んだりして、あまりいい写真にならない。これは極めて難しい。アイドルが配信で使うみたいな照明が欲しい。いや、そこまではしないけど。

 というわけで、写真を撮るというだけ、こんな些細なことができないでいます。

 本棚があればそれを写すところですが、本棚はありません。段ボール箱はありますが、見栄えなど微塵もありません。

 これって、あまり一般的じゃないのかもしれませんが、本棚って、本を入れた時の上のスペースとか、本の手前のスペース、もったいなく感じませんか?

 これは、うーん、ものすごくマイナーなんですが、「R.O.D.」の読子・リードマンを知ってしまうと、本好きは常軌を逸した行動を取り始める気がするんですよね。

 つまり、本棚に限界まで本を詰めるわけです。

 前も書きましたが、僕に本棚があった時代は、前後ろの二段構えの上に、本の上にも本を差し込んで、本棚をぎっしり本で埋めました。

 さて、SNS的な本棚は、非常に良心的というか、いかにも美しい本棚という感じで、まぁ、それはそれで良いんですけど、もはや僕の中の美意識がおかしくなってるのをひしひしと感じます。いつか本棚の写真をネットにあげる日が来るのか、全く想像できませんが、映えることはなさそうです。

 ネット上に自分が読んだ本の情報を上げる理由は好奇心以外、まったくありませんが、一つだけ確かなのは、そんなことをしてもきっと誰とも結びつかない、ということです。

 というのも、従姉妹がどうやらものすごい読書家で、部屋が本で埋まっているという噂があった。で、それなら話が噛み合うだろう、と会った時に本の話題を振ってみても、僕とはまるで噛み合わない。僕もそれなりに本を読んでいる、読んできたつもりですが、本当にまったく噛み合わず、すれ違う。掠りもしない。地球と火星くらい離れている。なので、ネットを介して読書好きと結びつくのは、おそらくマッチングアプリで結婚にたどり着くよりも確率としては低い。いや、マッチングアプリは利用してないのですが、そういうイメージです。

 まぁ、記録としてネットに情報を上げてもいい気はしますが、需要が謎すぎますね。

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