第320話 坂本真綾さんはやはり良かった

 今回は坂本真綾さんの話。

 というのも、たまたま、鷲崎健さんと内田稔さんのライブ配信を見ていたら「Gift」をカバーしていて、やっぱり歌詞が良いなぁ、と思って手元の曲を確認していくと、やっぱり坂本真綾さんはすごく良い。

 あまり語ってなかった(語る必要はない)けれど、僕は「ヘミソフィア」から入って、「マメシバ」辺りをうろうろしてから、アルバム「少年アリス」がリアルタイムだった。それから長い時間を経て、おおよそアルバムは揃えられた。

 細かなところに踏み込むと、アルバム「少年アリス」は結構、面白い内容で、「ソラヲミロ」とか、「まきばアリス!」、「光あれ」、「ちびっこフォーク」辺りが、ほとんどリード曲でも良いような気がする。リード曲は「光あれ」で、この曲は今でも好きだ。でも初めて聞いた時とは感覚は違う。昔は希望を感じ、今は切なさを感じる。本当に幸運だったけど、アルバム「少年アリス」がリアルタイムの最新作じゃなかったら、何もかもが違ったかもしれない。もっと早く知ってたら坂本真綾観は変わっただろうし、例えばアルバム「夕凪LOOP」とかが初めてだと、やっぱり熱は変わったと思う。

 そう、「30 minutes night flight」が僕にとっての最初のコンセプトアルバムだったのも幸運だった。「イージーリスニング」も良かったけど、やっぱり印象が変わる。「Driving in the silence」はこれはこれで強いかな。そう考えると、坂本真綾さんの音楽活動の一番濃いエキスはコンセプトアルバムに如実に現れるかもなぁ、と思ったりする。

 これはあまり大声では言っちゃいけない気がしますが、アルバム「今日だけの音楽」がAmazonですごい値崩れをしていて、しかしこのアルバムはかなり良いです。バラエティに富んでいて、歌詞世界もなかなか良い。坂本真綾さんの新しい側面に僕には見えたかな。

 僕の今の課題はベスト盤「アチコチ」をなんとか押さえることで、これはまだ気が熟していない。いつか必ず手に入れるけど、その日を楽しみにしておこう。

 坂本真綾さんといえば、エッセイの書き手としても面白い。一人で海外旅行した時のエッセイ「from everywhere」はユニークな一冊だった。こちらもやはりまだ押さえられていない「満腹論」も何とか手に入れたいなぁ。

 声優でありながら、感性と言葉選びもまた、坂本真綾さんの唯一無二の個性、才能だと思います。

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