第253話 好不調の大混乱
今回は久しぶりに将棋の話。
四間飛車で高美濃囲いという戦法にこだわって指しているのですが、一時期、かなり調子が良かったものの、急にダメになり、ガタガタっと負けが混んだ。三連敗した日、さすがに降級するかも、と絶望した。
したその翌日、何故か三連勝した。
これが示すところは、戦法自体はおそらく有望なんですが、僕が局面を正確に理解できていない、というか、理解しようとしていない、ということ。正確にとは言わなくても、読みを入れて臨機応変に指すことで、おそらく負けは減らせる。
戦法が固定化するのは、どうやらあまり良くないらしい。そしてそれよりも悪いのは、戦法に慣れた気になって読みを疎かにすること。傲慢ですが、僕は比較的、自分が局面を読める方だと思っていた。でも、かなり読み抜けがあるし、錯覚もある。それがここのところ、はっきり突きつけられたと言えます。
本当に最近、身に染みて感じるのですが、読みが正確かどうかも問題なんですが、相手が予想外の手を指した時にどう応じるべきか、それを一から考えないといけないのが、なかなか難しい。相手の手が僕の読みより深いのか、それともより安全な手を指していて何か後続のより強い手があるのか、ということを考えると訳分からなくなる。これこそが「勝負手」なんですよねぇ。今まで、ここまで強く影響を受けるのが勝負手の意味とは、理解していなかった。
もちろん、遊びで指しているわけですが、級のことを考えたり、一局の中でも持ち時間が減っていくのを考えたりすると、気楽には指せない。どうしても焦るし、圧迫される。これには慣れてきたような、そうでもないような、分かりづらい感覚がある。もっと上手く時間は使えるはずで、ただ、やはりまだ慣れてないので落ち着いて時間を使える段階には至っていない、というところでしょうか。修行です。
ここのところ、NHK杯をチラチラ見たり見なかったりですが、形勢判断だけじゃなくて、AIによる最善手も表示されるようになって、なかなか難しい。将棋の「最善手」の概念が変わりそう。AIの最善手は、人間には指せないものがあるように感じる。読めるか読めないかではなく、危険すぎて指せない、ということです。危険というのは、その手を指したとしても決着ではないわけで、その先をまとめていけるか分からない、ということもありますが、もっと短い局面でも、自玉が危険になる受け方みたいなのがあって、これはまさに危険への心理で指しづらい。まぁ、僕なんかとはまるで遠い次元の話ですが。
まずは僕は安定して指せるようにならないと。三連敗はいけません。
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