第247話 何かが起こっている最近について
今回はどうしても目を背けたくなる話。
ネット上で、少し前におそらく映画の制作現場における「性加害」が問題になった後、これを書いている2022/4/15の段階で、文学の領域でも同じようなことが話題になっている。話題に、というか、問題に、という表現が正しいかもしれない。
性加害は許されないことです。それは無くしていくしかない。今の人は認識を改めて、これからの人にこの禍根というか、古い認識が認められないようにするしかない。
それとはまったく別の問題で、この巨大な「波」がどこに向かうのかが、僕の中でまさに「目を背けたい」形になりそうで、すごく怖い。
特にツイッターを見ていると、フォローしている女性作家さんがリツイートしたり、いいねしたりする関係で、どんどんどんどん、告発なのか告白なのかが流れてきて、際限がない。それが「問題の大きさ」なんだと思うけど、ここまで「大きい」ものをどうやって、誰が、どこへ落ち着けるのか、まったく見えない。そして僕の感覚では、ネット上では、全く無関係な人、第三者が集合して、時に「大きすぎる波」が自然発生してしまう。制御不能なものが、です。
僕はアイドルにここのところ注力しているけど、怖いくらいの「バッシング」があって、これはアイドルになった女の子の身の安全や、精神的なフォローはどうなるんだ? と真剣に考えた。特に精神面は、フォローが不可能なのでは。僕が聞いているラジオで、パーソナリティの方が「エゴサ」している、なんて話すこともあるけど、きっと楽じゃないだろうな、と思うことが多い。もちろんそれはアイドルに限らず、モデルや俳優やお笑い芸人の方なども含めて、全てにおいて危険がつきまとうように見える。見知らぬ誰か、それも数え切れないほどの集団が揃って自分を詰りまくってるのは、大抵の人は耐えられないのでは。
「性加害」は大問題。では、ネット上という場で当事者が動き出した時、それは大きな「効果」があるけど、これがある種の「劇薬」ではないか、と僕は思ってます。おそらく「性加害」は駆逐される。ありとあらゆる業界で。ただ、その過程で誰かが、もしくは誰もが拳を振り上げて、どこかへそれを叩きつけて、何が起こるのだろう。これは「性加害の被害者の代理者」による「正当な裁き」にも見えるけど、「代理者」に誰もがなってしまう。そもそも「ネット上」で告発することが「代理者の無限製造」なので、そこが最も難しい。例えば十代の子どもから九十代のご老人まで、然るべきツールがあれば「代理者」になれる。それも実態や背景、経緯、何も知らなくても、指一本で、なれる。拳を振り上げ、振り下ろせる。
古い「構造」は徹底的に破壊されるし、破壊するしかないけど、その過程で「人間」が破壊されないと良いんだけど、と思ったりする。「犯罪者」ではない人が、ということですが。もっとも「犯罪者」であっても然るべき立場の人が裁くのが正しいのですが。
それと、この「波を起こす」手法が変に流用されないことも願ってます。
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