第187話 そんな期待されても困ります、という喜び

 今回はちょっと、いや、やや感動した話を書いておきます。

 あまり公言もしていませんが、別サイトにも書いたものを上げているのですが、そちらに感想が久しぶりに来て、それに心打たれた。

 感想の内容が「ヒロインが魅力的ではなく、主人公がそのヒロインと接点を持つ理由がわからない」というような内容でした。

 これは僕としてはいくつかの点で驚きで、一番の驚きは、僕が書いているものの中に、その方が何かを見ようとしてくれている、というところ。最適な言葉かは微妙ですが、どことなく「期待はずれ」と言われているような気がして、これは逆に嬉しかった。

 本来的には、期待に応えられずに申し訳ない、と恐縮するべきなのですが、僕みたいなアマチュアが書いた、まったくの自己満足の、無料で発表している文章に、なんらかの期待を持たれていたとしたら、それこそ本当に、期待に応えないとダメだな、と思う。はりきる、というか、やる気が出るのが、この「期待外れでした」というような感想の影響だった。

 僕はあまりにも存在が知られていない人間だし、感想が来ることも少ないけど、世の中にはマイナスな感想、アンチコメント的なものがだいぶあるっぽい。僕が書いたものの評価でも、星ひとつというのがあり、これはやっぱり判断に困る。星ひとつは、マイナスなのだろうか、となるけど、星をつける程度には評価している、とも取れる。これはおそらく評価が三段階だから生まれる要素で、仕組みを星ひとつをつけるかつかないかの1か0に変えれば、変なジレンマ、葛藤は解消されると思われる。ただ、読者が多い作家が圧倒的に有利になるかもしれない。しかし現時点でも読者が多い作家、書籍を出している作家が圧倒的に有利ではあるけど。

 しかしそれにしても、期待外れに応えるにはどうしたらいいだろうという問題が立ち上がるとしたら、それはもう趣味の範囲では対処不可能かもしれない。

 僕は大抵、完結しているものしかアップしないので、途中で何らかの指摘を受けても、変更は不可能です。これはたまに困ったことにもなって、感想で先を予想されると、それがあっていようと違っていようと、「今後ともよろしくお願いします」というしかない。歴史を知っている人が、何も知らない人から「太平洋戦争に日本が勝つか気になります」と言われて、返答に困るような感じ。(???)

 とにかく、面白いものを書こうと思ってるけど、より多くの読者を喜ばせようと思ってはいるものの、優先順位は自分の好みになる。本当に読者のことを考えられる人、そしてそれを作品に反映できる人は、おそらく作家に向いているんだろうな、と思った。こういう場面で、趣味を仕事にすることの良し悪しが見えたりもするかも。

 とにかく感想はありがたかった。出来るだけ期待外れにならないように頑張ります。

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