第168話 うまく連想ができない単語
これは「異世界ファンタジー」のお約束が飲み込めていない僕のぼやきです。
あまり真剣に読んでいませんが、異世界ファンタジーにおける「冒険者」というワードが示す生き方、職業がやっぱりわからない。モンスターを討伐して稼ぐ、未開の地に分け入る、ということなんだろうか。モンスターを討伐するのは、誰がどんな風に利益を得るのだろう? 未開の地に分け合って、地図を作るのかな?
この「冒険者」の収入源について考えたきっかけは、いくつかのライトノベルから来ていて、まず「ロードス島伝説」が挙げられます。この作品は冒頭で、魔神王が復活するというところから始まるのですが、紆余曲折の中で、魔神王に次ぐ魔神将を討伐すると賞金が出る、という表現が現れる。これが実は僕には目から鱗だった。
僕が異世界ファンタジーの世界で「モンスターを討伐して銭が手に入る」というシチュエーションを考える時、過去の作品で導入したりしましたが、モンスターの一部などを持ち帰って売却するのかな、と思ってました。他にもモンスターがいる場所にある何かを持ち帰るとか、そういう「物体」の「転売」が収入源かな、と思い描いたりしてますし、それが現実的な気がする。なので「賞金」っていうのは、なかなかユニークに感じた。
世界観の構築の中で、モンスターが当たり前に存在する、となると、どこかの国家や組織が何らかの理由で賞金を出しそうではある。まぁ、そこまで考えちゃうと、これは「冒険者」ではなく「賞金稼ぎ」だし、有能な戦士を誰かしらが雇用したりすれば、それは「傭兵」ということになるけれど。
一度しか読んでいないので細部を失念してますがコンラッドの「闇の奥」の中で、アフリカの奥地に分け合って、大量の象牙を入手したことで支配者になる男がいたはずですが、彼は「冒険者」に近いのだろうか。
僕が「戦うことで銭を手に入れる」職業を理解する中で、「ラグナロク」の傭兵ギルド、暗殺者ギルドという概念がやや大きい。つまり、依頼者がおり、ギルドが傭兵を取りまとめ、然るべき銭が支払われる、という形で、「戦闘」が「商売」と明確になるものの、実際には「ラグナロク」の本編では主人公がフリーの傭兵になっているので、どこから収入が、どれだけあるのかは、あまり分からないかも。しかし短編集の外伝の方では、ちゃんと仕事をしてるし、傭兵ギルドから査定があったりもして、なかなかユニークではある。なんか、冒険家みたいなキャラもいた。
うーん、「冒険者」というワードを考えついた人は天才だというしかない。それらしく聞こえ、アレンジの自由度が高く、万能と言ってもいい。
ちなみに僕は「近衛兵」とか「近衛騎士」にやや神経質になったりします。
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