　今回はお食事の話。

　複雑な事情ですが、遠い親戚が亡くなって、香典を出したことにより、引き出物でカタログギフトがやってきました。その中から、魚の高級そうな缶詰が我が家に来ました。

　さて、この缶詰をいかにして食べるべきか。

　一番単純に考えると、おかずの中の一つとして食卓に出す、となるのですが、いやいや、これはもっと切り詰めた方がいいのでは？　と思い始めた。

　つまり、熱々の白飯とこの缶詰だけで、一食、とするのが良いのでは？

　この無駄を一切排除した食事こそ、洗練された食事なのでは。これは豪勢とさえ言えるのでは？（……言えない気もするが）

　インスタントラーメンを食べる時でも、僕は具を乗せることはない。ただ麺をすすり、汁を飲み干し、それで大満足、となる。

　そもそもからして、食事において品数を求めるのは、どうなのか。栄養とかに関しては明らかに品数多めが良いけど、彩とか、そんなに重要か？　食事とは一直線の、食欲を満たす食事、つまりは、飯！　汁！　おかず一つ！　の方がむしろ良いのでは。そして何も言わずに食う、いや、食らう！

　ずっと前にどこかに書きましたが、僕は熱い雑炊を食べるのが、冷まさなくては食べられない、いちいち息を吹きかけるのが面倒で、作ってから風呂に入って、完全に冷えて糊と化した雑炊を食べたりしましたが、あれはなるほど、悪食だった。しかしスピーディーに食べられるのは良い、と今でも思う。こうなると、やはりファストフードとは蕎麦ではなく寿司なのだよ、寿司！　と言いたくもなる。

　寿司だって、栄養なんて考えられてないですよ。飯の上に魚を乗せるだけですから。これは言わば、飯！　魚！　というだけの超シンプル飯。洗練された、食欲を満たすことだけを追求した、最高に豪勢（？）な飯です。

　それにしても、あの缶詰はどうやってアレンジできるだろう。缶詰って意外にアレンジ方法がないような。水煮とかならまだ良いけど、大和煮なので、さて、どうか。まぁ、唸るほど在庫があるので、色々と試していきましょう。

　僕がここのところ、一番好きな飯は、白飯に生卵、削り節、麺つゆ、そこへ納豆を入れて混ぜるだけの、納豆卵かけご飯です。これは魔性の旨さ。飯がいくらでも食べられる。もっと何か工夫できそうだけど、一味とかではないし、胡麻でもないし、うーん、なんだろう……。

　意外に食について考えるのは面白いと思う、そんな昨今。