第153話 終わったー! やったー!

 30万字の直しが終わった! ひと安心! しかしあまり良い出来ではないな……。

 なんかここのところの短い期間で色々ありまして、今回は本当に雑観という感じに、2021年年末間近の記録をつけておきます。

 さて、ハロウィンの頃でしたが、電車の中で大量殺人未遂のような事件がありましたが、その後に、電車の中で千枚通しを出した人がいたり、新幹線の中で液体に火をつけようとしたらしい人がいました。

 全て犯罪なんですが、僕が感じたのは「報道」の難しさで、それはこれらの事件とは無関係の、リニア新幹線の工事現場の事故の報道が二件、続いたことで、はっきり輪郭が見えた、とりあえず僕の中では見えた気がした、ということになります。

 かなり前、十年以上前にNHKの番組「プロジェクトX」で、たぶん新幹線の掘削工事がテーマの回があって、その中で「困難な工事をやり遂げた偉業」というような視点で工事現場が取り上げられていました。結局、リニア新幹線の工事現場で極端な困難があって、それをやり遂げても、中止しても、十年とか二十年が過ぎると「偉業」か「愚行」のどちらかで昔話になるんですよね。その段階だと、一人や二人が亡くなっていたとしても、「尊い犠牲」とか「悲劇の犠牲者」みたいに、やっぱり昔話の一つになる。

 今現在の報道がリニア新幹線の工事現場の「事故」を取り上げる時、ともすると「中止せよ」という方向性になる。危険だから、無謀だから、色々な言葉を付け加えるけど、仮に中止しても、やっぱり報道は、工事のために使われた金銭とかを取り上げた、何らかの批判をすると思われる。

 僕がこの件で想像したのは、都市部だと無数に地下鉄が走ってますけど、その工事現場で誰一人怪我もしなかった、なんてことが本当にあるのか。「報道されない」事実があるかもしれないし、「報道させない」真実があるかもしれない。

 この「報道」が、細大漏らさず、正確に伝える、という本来的な原則が、現代社会では発信する側も受け取る側も困難なんだな、と感じますね。

 電車の件でも、大きなこと、重大なことがあると、どうしても次に起こったことを把握する時、正確に見ることが難しくなる、と思いましたね。もちろん、警戒するのが正しいのですが。

 ちょっと論点がずれますが、「死刑になりたい」という犯罪の理由が出現すると、「なら自殺しろ」という言葉が出そうになりますが、僕が考えるのは、例えば自分の親、子、友人が「死刑になりたい」と仮に口走ったら、「それならあなたは自殺しなさい」と直接、面と向かって言えるのか、ということ。そして自分の親、子、友人が「自殺できない」となったら、あなたはどうするのか。大勢が死ぬか傷つく代わりに、あなた自身が自分の親、子、友人を手にかけて、その命を実際に奪えるのか、というところに行き着くのが、「自殺すれば良い」の問題ではないか。仮に「命を実際に奪えば殺人だ」と反論すると、では圧力をかけて「自殺させる」のは「殺人」とどう違うのか、という形になる。なので僕は「死刑になりたかった」という犯罪者を前にすると、なんとか救えなかったか、と悲しくなりますね。

 報道において犯罪者を描写する時、「理解不能な人間」という方向に浮き彫りにさせるのは、ある側面では正しいんでしょうけど、犯罪者の20年なり、30年なりの人生や経験、体験は容易には測れないし、「理解不能」ではない、なんらかの背景があるのでは、と思ったりもします。悪いのは犯人その人ですが、社会、その社会の一員である僕が、何もしないでいいのか、という疑問は、間違ってるのかなぁ。

 ここのところ、カクヨムの創作論を眺めてて、なんかアカウントが消えたりしてて、不謹慎ですが、苦笑い、という感じです。ツイッターでたまたま見た、どこかの誰かのツイートが面白かった。それが「カクヨムの創作論がラノベ批判ばっかりなの草生える」みたいな内容で、まさにその通り。みんなもっとラフに自分の世界で一人で楽しもうぜ! というスタンスで、僕も自分の世界に沈んでいこう。

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