第152話 SF沼にハマっているのか、いないのか

 たまたまツイッターで大森望さんのツイートで、ハヤカワ文庫の国内小説の名作一覧みたいなのがありました。

 そもそもあまりSFに精通しているわけではないのですが、読んだことがあるのは、

「百億の昼と千億の夜」(光瀬龍)

「戦闘妖精・雪風」(神林長平)

「マルドゥック・スクランブル」(冲方丁)

「虐殺器官」(伊藤計劃)

「ヨハネスブルクの天使たち」(宮内悠介)

「オービタル・クラウド」(藤井太洋)

 ですね。

 手元にあってどこかに消えたのが「Self-Refrence ENGINE」(円城塔)で、なかなか買えていないのが「Know」(野崎まど)で、ブックオフで買いそびれてしまったのが「ダイナミックフィギュア」(三島浩司) です。

 案外、全然読んでいないかな、という感覚でしたが、意外に読んでましたね。しかしハヤカワ文庫JAの数字が1500もあって、「百億の昼と善悪の夜」が0006というのは驚いた。かなり前のようだけど、とてもそんな気がしなかった。「戦闘妖精・雪風」は〈改〉ではない最初の版のはずだから、80年代か? どれくらいの時間の中での評価なのか、それを考えるのも楽しいかもしれない。

 ゼロ年代は伊藤計劃と円城塔、10年代は宮内悠介と藤井太洋、みたいに勝手に解釈したりして、では20年代は? というところを、我々、本読みが評価して作っていくのはなかなか心躍る。

 僕が一番に望むことは、神林長平さんの「戦闘妖精・雪風」が完結することです。早く四冊目をおーくれ! とずっと思っている。またいつか、読み直しても良いなぁ。

 選に漏れているというか、評価が難しいだろう作者が一人いまして、吉上亮さんなんですが、僕はアニメ「PSYCHO-PASS」の外伝でこの作家さんを知ったようなものなので、あまりとやかくは言えないのですが、良い文章を書くし、ストーリーも良いし、これからさらに羽ばたくかな、と思ってます。「PSYCHO-PASS」のハヤカワ文庫から出ている外伝、めちゃくちゃ良いですよ。「GENESIS」の特に後半の二冊は凄い。シビュラシステムの成立前夜みたいな時間の話で、最後に到達した瞬間、ゾッとするほどのカタルシスがある。吉上亮さんは、良いコンテンツをさらに発展させる、良い作家だと思います。

 近場の書店がどうしてもSFに弱いので、なんとか、最新情報を仕入れたいところですが、さて、どうしよう。まぁ、今の時代、面白いものは自然と大勢が「面白い!」と言ってくれるので、良い時代かもしれません。「三体」とか。

 ハヤカワとはまったく離れますが、2022年の前半に森博嗣さんの「赤目姫の潮解」の文庫を買って、百年シリーズを通読したい。これは良いSFの匂いがする。Wシリーズに繋がるらしい。WWシリーズは2022年には完結しないのかな? WシリーズをKindleで読んだので、WWシリーズもKindleで、それもセールの時に買おう、などと思っているのは業が深いかも。

 それにしても、なんか、僕は時代から取り残されつつあるような……。

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