第143話 名刺がわりの漫画10選

 1「ファイブスター物語」永野護

 2「ヘルシング」平野耕太

 3「トライガン ・マキシマム 」内藤泰弘

 4「天上天下」大暮維人

 5「からくりサーカス」藤田和日郎

 6「王ドロボウ JING」熊倉裕一

 7「ジョジョの奇妙な冒険」荒木飛呂彦

 8「頭文字D」しげの秀一

 9「孤独のグルメ」谷口ジロー

 10「ハチミツとクローバー」羽海野チカ

(11「ブラック・ラグーン」広江礼威)



「ファイブスター物語」

 これは、僕の中でのある種のバイブルで、細部まで影響を受けてます。

 ワードを使わせてもらうこともありますが、実はそういう部分より、創作においてはどこまでも作者がデザインしていい、ということが、一番の影響だと思います。

 一番憧れるのは、ファティマ、AFのファッションのデザインで、凄いです。デコース・ワイズメルの服と髪型の変化も面白い。最近だと、天照帝の服装と髪型の表現も脱帽。



「ヘルシング」

 最初のアニメ化の時、雑誌で平野耕太先生が描いたと思われるカラーの広告を見て「何だこりゃ?」となって、思い切って既刊をまとめて購入した記憶があります。

 一巻からして、アーカードとアンデルセンの攻防が凄いですからね。



「トライガン ・マキシマム 」

 この作品との出会いはまったくの偶然で、よく覚えてますが、書店で雑誌を立ち読みした時の掲載部分が、ウルフウッドとリヴィオの一騎打ちのシーンで、なによりも「この十字架みたいな銃は何だ?」となりました。しかもそこからラズロ登場ですから、引き込まれないわけがない。



「天上天下」

 この作品はテレビアニメ化の直前に友達が教えてくれました。「エア・ギア」の噂は聞いていたけど、大暮維人さんはチェックしてなくて、「天上天下」を近くの古本屋で立ち読みして、これは買わねば、となりました。

 大暮維人さんは本当に絵が綺麗。

 この作品のすごいところは、過去編、戦国時代編、と加速した後、ラストのラストで、全てがひっくり返るところです。



「からくりサーカス」

 この作品は比較的、早い段階で読んでました。飛行機の中での戦闘の辺りなので、全体から見ると中盤の入り口、でしょうか。

 好きなシーンは真夜中のサーカス編の冒頭、メリーゴーラウンドの自動人形の場面。いや、その前に、ゾナハ病の子どもがいる病院で、「デモン」が誕生するシーンかな。今になってみれば、最後の最後のシーンで「デモン」というワードが出るわけで、凄い物語構成。




「王ドロボウJING」

 これは「コミックボンボン」で読んで、めちゃくちゃ良かったまま、当時は単行本を買える年齢でもなく、だいぶ経ってから新装版と続編を揃えました。

 この作品はなんというか、洒脱。全てにおいて洗練されている。



「ジョジョの奇妙な冒険」

 僕はやはり第三部が好きですね。承太郎がDIOを騙すために、息を止めたり、心臓を止めたりする、謎のシーンが印象深い。

 第三部にはシリーズで一番かもしれない、屈指のお笑いシーンもあって、DIOの前の階段に立つポルナレフが、階段を上がったはずなのに元の場所に戻ってる、という場面。カラクリはわかるけど、DIO、意外にお茶目だな。



「頭文字D」

 この作品はずっと前から知ってたけど、読む気になった理由は、新しくアニメ化される、という情報に触れた時になります。一番のお気に入りのシーンは、溝またぎのシーンでしょうか。「そこに道路はないぞ!」みたいにバトルの相手が驚くけど、そもそも作中の運転技術は道路があるなしの問題でもないような。



「孤独のグルメ」

 この作品は最初はドラマで知りましたが、それより前は、声優の豊崎愛生さんがラジオで「五郎さん」という感じで触れていて、どういう作品か、気になって原作を買いました。

 この作品の面白いところは、一巻では結構、食事に対する独自の哲学を五郎さんが考えているのに対して、二巻になると急にめちゃくちゃ食べるようになるところ。冷やし中華の後にラーメンを完食はともかく、ラーメン、半ライス、缶詰の後にさらに半ライス、そして替え玉と注文した結果、食べきれない、というのは呆れる。

 それにしても、ピザの店で後から入ってきた二人客の様子に哀愁を漂わせる五郎さんには、共感しかない。



「ハチミツとクローバー」

 この作品はやはりアニメからですが、何かの瞬間に、まったく中途半端なところを見た記憶がある。鳥取砂丘のシーンで、つまり、誰が何という名前で、どういう関係か、まったく分からなかった。

 この物語は僕の中では、山田、真山、野宮さん、という三人が凄く印象的で、自分でも不思議。なんとなく僕は野宮さんが好きなんだけど、何故だろう? 花本先生も好きではある。いや、森田さんも好きなんだけど。

 結論としては、この作品の男はみんな、魅力的!

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