第118話 こんな時だから将棋を書くか

 世の中、楽しい話題が見つからないので、適当なことを書いていこう。将棋の話題にしましょうかね。

 将棋のタイトル戦で、ちょうど今日、藤井聡太二冠に豊島将之二冠が挑む王位戦の第三局の二日目で、藤井聡太二冠が勝って二勝一敗にしました。王位戦は七番勝負なので、まだ先は見えないかな。さらにここから今度は豊島将之二冠に藤井聡太二冠が挑む叡王戦七番勝負があって、つまりこの二人は繰り返し対局し続けることになります。

 気になるのはワイドショーなどで勝負飯とかを中心に特集が組まれる時、どことなく藤井聡太さんに肩入れする様なニュアンスになってしまうこと。僕はもっとフラットに見てるつもりですが、若者を応援するのが普通の心情なのかな。あるいは、天才を応援するのが?

 将棋についてよく分からない人に何から勧めればいいのかは、僕には上手い返事ができなくて、詰将棋よりかは、NHK杯を観た方がいい様な気がするけど、全く将棋がわからない、となると、どうしたらいいか。僕としては本で勉強するよりは、実戦を重ねた方がいい気がする。ただ、形になるのにものすごく時間が必要だろうから、そこで詰将棋の出番かもしれない。

 僕の棋力の程はよく分からないけど、NHK杯は勉強になってます。本当に些細なことなのですが、歩の使い方は僕が将棋を勉強した中では全くと言っていいほど、存在しなかったんですよね。初心者が好きな角を使った王手飛車とか、桂馬での両取りみたいなのはやったり、警戒したりはするんですけど、歩で叩く、というのは何故か、なかった。その理由は単純に素人に教わり、素人としか指さなかった、ということでしょう。NHK杯は何も知らない人には長く感じるかもしれませんが、実はスピーディーで、スリリングです。しかも解説を聞かないとわからない、プロの読みとか狙いがあって、唸らされます。

 僕が最近、将棋をやってて難しいと感じるのは「手順」で、どこから歩を突き捨てるか、というような単純な計算が、なかなかできない。主に飛車先を突破させるんですが、どうも、自分の棋力以上のことをやろうとしているみたい。他に難しいのは、角道を開けてないがために、相手が棒銀に来ると、受けが困難になる。棒銀対策は急務です。

 素人でも楽しめるのが将棋で、見ても、やってもいいし、今は評価値が出るので、そこを見ててもいい。僕がNHK杯を見た感じだと、評価値は、人工知能が見つけた最善手の攻めがあり、最善手の受けをしたらどうなるか、みたいな感じなのかな、と思う。評価値の楽しみ方は、対局者には見えないし、解説者にも見えない手がありそう、あったらしい数値の変が出た時で、なんだなんだ? とのめり込みますね。

 将棋は良い。それは確かです。

 ああ、それにしても、藤井対豊島、去年の永瀬拓矢対豊島将之みたい、延々と終わらないタイトル戦にならないかな。

 こんな時代が来たか、と思わされる感じでもある。渡辺明、豊島将之、藤井聡太、永瀬拓矢、この四人が四強で、羽生さんがいないとは。

 A級も凄い顔ぶれだしなぁ。羽生、佐藤康光、佐藤天彦、菅井、豊島、永瀬、斎藤、みたいな具合で、この地獄を勝ち抜いて、渡辺明名人との七番勝負は、混沌としている。

 ここからの二年が一つの伝説の鍵です。

 藤井聡太二冠がB級一組を突破して、A級も突破して、名人になるとき、何歳なのか。天才、羽生善治は23歳。やはり天才、谷川浩司は21歳。さあ、これは果たしてどうなるのか…。

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