第86話 新しいことは楽しいぞ!
昨日までひたすら5000字の短編SFを続けて書いて、それが18話、おおよそ九万字に到達して、これはそのまま何かのコンテスト、読者選考がない奴にぶつけることになります。とにかく書き終わって、一安心。頭の中が絞り尽くされた感覚です。
そして今、すかさず何を書いているかというと、異世界ファンタジーみたいなものを書いているんですけど、これが現実と全く同じ世界観で、商売と剣術にフォーカスする感じで、カクヨムに何故か一話だけ勢いで書いて、勢いで何故か上げてしまった奴の続きです。
この作品の下敷きは北方謙三さんの「水滸伝」です。というか、北方水滸伝がそもそもどこか異世界ファンタジーなんですけどねぇ。
書いていてかなり難しいのは、細かな設定で、和風にすると屋内で素足でいるとか、床に直に座るとかが当たり前なんですが、中華風にすると椅子に座ったり、室内でも靴を履いたりすると思われる。武器に関しても、剣と刀を同じように存在させているけど、いったい僕が描いている世界では、どうしてその二つが存在するのか、理由がない。現実だと東洋と西洋とか、日本と中国とか、文化とか場所でそれぞれが成立するけど、僕の創造した世界ではそこが決まってない。なので、どこかで設定を作らないといけないのですが、さて、どうしよう。
他にも笑うしかないのは、経済を一つのテーマにすると、経済の仕組みそれ自体がどうして成立したのかを描く必要があって、僕はそっちには全く明るくない。金本位制にするか、銀本位制にするか、それくらいはおおよそでなんとかなっても、銀行の仕組みとか、利子とか利息とか月賦の仕組みなんて、手に負えない。誰が考えたんだろう? その世界には経済的な発展や進歩がないことにしても良いけど、そうするとストーリーが狭められそう……。些細な悩みで即座に無視したのは、一人称小説で、「方程式」って言う思考を視点の人物にさせたけど、この世界に「方程式」があるとして、誰が考えたんだろう? うーん、知らん! もう分からん!
ただ、こういう「世界」を一から作るのはかなり楽しい。知識がない代わりに、とにかく想像をたくましくして、隅から隅まで、考え尽くしていく中で知識を補うことは、おかしい話ですが、もはや世界を作るのではなく、世界を知る、という感じで、つまり感覚が逆転するような気がする。
これはなかなか終わりの見えない、しかし楽しい日々になりそうだぞ、とやる気だけは十分です。
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