第44話 人型ロボットに関して考えること
例えば、宇宙開発が本当に始まると、補給が不可欠になる。そうなると、食料や水、酸素などを運ぶ宇宙船に関する技術水準が上がったり、食べ物を保存する技術や、栽培する技術、そういうものも必要になる。こういう必要性から科学技術はおそらく発展すると思われる。現代でも情報通信は、とにかく需要なのか必要性なのかは曖昧なものの、どんどん発展する。
さて、僕は最近、ぼんやりとロボットについて考えていて、「機動戦士ガンダム」の世界では人型ロボットはあってもアンドロイドはないな、とか、「フルメタル・パニック!」の世界ではロボットもあれば、人間サイズの自律するロボットも出てきたな、とか、「トップをねらえ! 2」では、ロボットの自動操縦の戦闘が下手だと坂本真綾さんが叱ってたな、とか、そういうことを考えてます。
色々と考えると、最後は大きさに帰結するのでは、とも思うのが今の感覚です。ジオンがザクを小型化する必要は、ぶっちゃけ、あまりないですけど。ICチップなんて死語かもしれませんが、機械部品がどんどん小型化すれば、ザクは人間サイズになるし、人間みたいに振る舞う知性を与えられるかもしれない。
では、人間と同じ大きさや繊細さで何をやらせるのか、となると、今度はその意味が見当たらないのに気づく。人間の手作業の中には、機械に任せられそうなものがまだまだあるのだから、つまり人間の大きさや構造が不利になるなら、機械を人間に似せる理由はなくなってしまう。
逆転現象で恐ろしい感じを受けるのが、例えば老人介護で、「人間らしさ」を与えた人とそっくりのロボットが介護を始めると、それまでの本当の人間の介護に感じていた、感謝や申し訳なさ、「ぬくもり」とか「優しさ」が、実は錯覚だった、となるのではないか、という空想です。人間と同じことをやるロボットは、ロボットだからという理由で、全く省みられない。ロボットなんだから当たり前だけど、このロボットが本当にただの機械ならまだしも、人間性に近い受け答えなどをし始めると、本当に怖いのでは。
あなたが老人になった時、お風呂に入れられたとして、ロボットがあなたの満足に動かない体を洗いながら、「気持ちいいですか?」などと人間そっくりの声で訊いてきたら、なんと答えますか?
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