第2話 宴会
登場人物(50音順)14名 (どこかでご存じの名前があっても気のせいですw)
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全員揃ったところで宴会が始まった。
勿論メインは本を出版した
ソファーの中心に座って皆からの集中質問攻撃を受けていた。
「燦さん。全国書店巡り終わったのですか?」
「ええ。おかげさまで終了しました」
「面白いサインでしたよ。ボク吹いちゃいました」
「この字でサインは難しいんですよ」
「そのまんまペンネームにしちゃうからですよ」
「変えなかったんですね」
「まあ。このままでいいかなってね」
「館内放送笑えました! ただいまから散々SUN様のサイン会を始めます って」
「トリプルスリーじゃん」
特に学生の
逞しいものだ。
そんな彼らの右隣に
「よくあんなハイテンションでしゃべれますね」
「若いっていいねー」
「自分そんなに年輩じゃないですよ」
「「そうなの?」」
「ひどいですね……」
「年齢の話は、やめよう」
「ま、そうだね」
「そう。燦さんをいじろう」
「「そうしよう」」
そして左隣に
「男性率高いですね」
「四対十ですからな」
「下僕がいっぱい」
「なにさせましょう?」
「裸踊り。とか?」
「いいですな。年配者とか酔っぱらったらやりそう」
「いや。若い子のほうがいいに決まってるじゃないですか」
「あ! そういう趣味?」
「違いますか?」
「いや。自分もどうせ見るなら若い方がいいです」
「ですよねー」
全員はソファーに座れない。
仕方がないので
そして、
「おかわり~」
「ちょっ! しずく。何杯目ですか?」
「忘れた~」
「五杯飲んでます……」
「はぁ⁉ 自分ですら四杯目なのに」
「ぼく三杯目です」
「カクテルをこれだけ飲んでも顔色全然変わらないのですよね……」
「ふふふ~。博多の女をなめたらいかんぜよ」
「それ土佐弁ですから」
「ふぅ。何がいいのですか?」
「アレキサンダー」
「畏まりました」
和やかにパーティーは進む。
「ちょっとトイレに行ってきます」
しずくが席をたつ。
「わざわざ言わなくてもいいのに」
「まあ。そこがしずくさんなんでしょう」
そこへ見計らったようにネコちゃんと高木がやってきた。
「雄太朗さ~ん。お酒飲ませて下さ~い」
「おー! 飲め飲め! 何がいい?」
「雄太朗さんが飲んでるのなんですか?」
「ハイボール」
「?」
「ウイスキーを炭酸で割ったの」
「ちょっと下さい」
「ほれ」
「あ! 雄太朗さん! ちょっと。未成年に」
「こんな時くらいいいじゃないの」
「うわっ! きっつ!」
「どれ? おわっ! すげぇー」
「それなら甘めのカクテルの方がいいのでは? ほら」
「おお! これ美味しい!」
「飲みやすい!」
「……。なに飲ませたんですか?」
「ん。スクリュードライバー」
「…………」
にっこりと悪魔の笑顔をみせるもうきんるいだった。
「こら~! そこ! なにやってるの!」
「やば! しずくさんだ!」
「戻ってきた」
スクリュードライバーを持って、ネコちゃんと高木が逃げる。
「雄太朗さん! 未成年に!」
「えっ? 僕じゃありませんよ。もうきんるいさんですからね」
「…………」
岸がクツクツと笑う。
「う・そ・つ・く・な!」
しずくのハリセンが雄太朗の頭にクリーンヒットする。
「イタ! どこからそんなものを!」
「十個持ってきた」
「はぁ?」
「そこのふたりー! 戻ってきなさい!」
ネコちゃんと高木をしずくが追いかけていった。
「美味しいねー」
「ねー」
「‼」
雄太朗と岸の足元で、ライとほのかがアレキサンダーをなめている。
「いつの間に……」
「そこの中学生コンビ~!」
ネコちゃんと高木を見失ったしずくが戻ってくる。
「ぼく飲むって宣言してましたよ」
「便乗~」
「ダメっだって!」
しずくはライにハリセンを投げつけた。
「ふん!」
ヒョイとよけるライであった。
バシッ。
「!」
しかし、二発目が顔面にヒットする。
連続攻撃が見事に炸裂。
「やりましたね」
「べ~」
「いくぞ! 百八十センチプレス!」
「げ!」
逃げるしずくの背後から、ライは全身でのしかかった。
「ぎゃぁ!」
悲鳴と共にしずくは潰される。
「どうです。まいった……。あれ? しずくさん?」
完全にのびていた。
「うわっ! やり過ぎですよ。ライさん!」
燦たちが寄ってくる。
「どうしましょうかね?」
「スカートじゃないから、ソファーに寝かせますか?」
「そうですね」
もうきんるいがヒョイとお姫様抱っこで抱えた。
「おお! もうきんるいさん。カッコイイ」
「流石既婚者。手慣れている」
「なんですか。その言い方は……」
「取り敢えず、これで大丈夫でしょう」
そこへ気を利かせた凛が二階から毛布を持ってきてかけた。
しかしもう一枚ある。
「ん? なんで?」
問いかけるひまぽに、凛はカウンターバーを指さした。
「あら?」
そこには酔って潰れたほのかが床に寝転んでいる。
「…………」
「やれやれ」
今度は雄太朗がほのかをお姫様抱っこでソファーへ運んだ。
こちらも手慣れている。
「よ! 流石合体王」
「手は出すなよ」
「既婚者になんてこと言うんですか!」
顔を引きつらせる雄太朗だった。
「さて。お腹いっぱいになったところで、大人組は地下にあるビリヤードでもしましょうか?」
「いいですね」
「やる」
「やりましょう」
「賭けますか?」
「のった!」
「ナインボールで勝負」
彦さんの提案にひまぽ、シリウス、雄太朗、岸、もうきんるい、凛が続く。
「おいらは看病で残ります」
涼が手をあげる。
「え……と」
「行っておいで。ここは大丈夫だから」
困っているライの背中を涼が押す。
「じゃあ。お願いします。チーズケーキ美味しかったです」
「そりゃどうも!」
こうして楽しい時間は過ぎていった。
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