第30話

~~~ライハル城地下


ここは魔術により操られた魔物が檻に

入れられている。

王の命令によりこの城の地下に魔物を集めているのだ。


クロは魔物に次々と魔術を施していく。

どの魔物も上級中級ばかりだ。


「クロ様、報告があります。」


「なんだ」


兵士は慌てている。


「魔王討伐完了したとの事です。」


「何?それは本当のことなのか?魔物の群れはどうした?」


クロは信じられない。

何せ魔王が討伐されたなんて。

これでは計画の遂行ができない。


(まさか)


「魔物も全滅です。」


「それは誰がやった?

まさか2人ではないか?」


「いえ報告によると1人です。」


「名はわかるか?」


「いえ分かりません。」


クロは魔術を中断して地上への階段を上がる


(これでは恩が売れない。)


クロは焦るのであった。


~~~~常闇のダンジョン100層


「よう」


筋骨隆々で頭に角が生えている、邪神さんが

こちらを見下ろしている。

身体は灰色で瞳の色は真っ黒だ。


「随分とここに閉じ込めてくれたなぁ?

クソ女神」


「ひぃ」


女神様はうずくまってガタガタ震え出した。


しばらく神眼で見て見たがステータスは

あるのだが表示されていない。


スキルもあるのだがこれも同じ。


「そこの小僧さっきからいやらしい目で俺を眺めてくるじゃねえか」


邪神は笑っている。


「お前が封印を解いたのは分かる。

俺にとっちゃあ嬉しいことだが

お前の望みはなんだ?

なぜ俺を封印から解いた?」


顔が怖い。


「それはですねあなたが悪魔かもしれないから復活させました。悪魔ではなかったらもう一度封印されていただけると嬉しいのですが。もしも暴れられでもしたら僕はこの世界の人に悪いので。復活させておいてほんとに申し訳ないですがもう一度封印されてくださいませんか?」


邪神が笑う。


「言うじゃねえか。お前自分が強えと勘違いしてないか?」


邪神から殺気が押寄せる。


「俺はこの世界では1番強え自信がある。

悪魔よりもな。」


邪神は悪魔を知っているみたいだ。


「ちなみに悪魔がどこに封印されているか知ってたりしますか?」


「あぁしってるぞ」


邪神さんはニヤニヤしている。


「教えて頂けませんか?」


鼻で笑われる。


「俺が教えるメリットがない。」


「どうしたら教えて頂けますか?」


「神を滅ぼすのを手伝え」


邪神は未だにブルブル震えている、女神に視線を向ける。


女神は顔面蒼白となり気絶してしまった。


「さぁどぉするよ。

お前なかなか使えそうだしな。俺に協力するのであればそこの女神をころせ」


(悪魔の場所は知りたいけど女神様は殺す訳にはいかない。)


「それは無理です」


「だろうな、だったら俺がこの世界の支配者になるのを指をくわえて見ておくんだな。

そうそう悪魔はその過程で消すがな。」


邪神は挑発するのであった。















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