第29話
「スーロ君はこの世界で1番強いのではないか?」
「いや僕より師匠の方が強いです。」
「そうだったな。」
転移魔法で城に戻る。
それからおじいさんに無事魔王を討伐したことを告げる。正確には封印だけど。
とても喜んでくれた。
1晩あけて
「スーロ様達はこれからいかがお過ごしになりますですじゃ?」
「常闇のダンジョンに行ってきます。」
「ほほほスーロ様達なら問題ないですじゃ。お気おつけて。」
3人に見送られながら師匠の転移魔法で常闇のダンジョンにいく。
常闇のダンジョンとは名前どうり入口から真っ暗だ。
「ここに悪魔がいたらいいんですけどですねー」
「そうですね。早いとこ下に降りましょう。」
果たしてこのダンジョンは何層あるのだろうか。こっちの世界に来て2日目だけどダンジョン攻略ともなれば何日かかるか分からない。
「敵がいますよ。」
「いちいち相手にしてたらキリがないです。」
師匠に隠蔽魔法をかけてもらう。
魔物の横を素通りしていかにもボス部屋らしき所に着いた。
部屋に入ると扉が閉まるということも無く、
ボスがシャットダウンしたパソコンのようにうずくまっていた。
『師匠の隠蔽魔法が凄すぎてダンジョンすら気づいてないのではないんですかね?』
『そうかもです〜』
ボスのクビを軽くはねる。
すると地下の階段が現れた。
これを最速でくりかえし100層までやってきた
数え間違えがなかったら100層である。
あちこちに水晶みたいな鉱石がある。とても綺麗だ。お土産にひとつ持って帰っておこう
目の前に大きい水晶が現れた。
中に誰か眠ってるようだ。
「師匠この方は悪魔ですか?」
「何も感じないです。」
スーロが水晶に触れた瞬間隠蔽魔法がとけて
魔法陣が部屋を包む。
「師匠これ大丈夫ですかね?」
「様子を見ましょうです。」
真っ白な空間に飛ばされたみたいだ。
目の前に誰かいる。
「
目をつむった女性みたいだ。
肌は白くいかにも神様っぽい羽衣をきている
「世界危険。ニンゲン排除。」
女神様の目の前に杖が現れた。
『スーロ任せたですよー』
師匠は隠蔽魔法で隠れている
『どうしますか?まあ神様だろうと一方的にやられてやるって訳にもいかないですからね。話を聞いてみます。』
「ここに封印されているのは悪魔ですか?」
言った瞬間女神の目が開いた。
「悪魔などこの世界に居ない!」
女神様はとてもお怒りのようだ。
悪魔は嫌われているらしい。
女神様が杖を白い地面にトンっとついた。
すると鎖が地面から生えてきて足に絡まりついた。
「あなたはこの世界を
鎖が全身にまとわりつく。
なんかやばそうだ。
ちぎろうとしても
硬くてなかなかちぎれない。
「無駄です。邪神から供給されている魔力である鎖なのであなたは死ぬまでそのままです。」
『師匠この鎖なんかやばいです。』
『そうですね。スーロの魔力を鎖に込めて邪神を復活させちゃうっていうのもありですね。悪魔だったら分かりますですし。』
『それで復活しちゃって違った場合どうするのですか?』
『スーロが倒せば問題ないです。』
『そうですね』
魔力を込める。ちぎろうと思ったらちょっと頑張らないといけないのでここは邪神を復活させようと思う。
女神様はもう勝った気でいるのか分からないが魔力を注いでるのに余裕みたいだ。
相変わらず女神様も鎖に何かを流しているが僕には何をやられているか分からない。
僕も負けじと魔力を流す。
1分近く魔力を流した。
女神様はニコリと笑う。
どうしたのだろうか。
「あなたを浄化する準備が整いました。」
流石に女神様だからまずいと思い、僕は魔人の力を今の限界まで使い注ぎ込む。
すると女神様の顔が青ざめる。
「あなた、まさか邪神を!!」
空間が凄い力にねじ曲げられる。
そしてヒビが入り常闇のダンジョンに戻る。
後ろに凄い気配がしたので振り返る。
すると50メートルはありそうだ。
全身傷だらけで赤い目をしている。
見るからに強靭な四肢その身に溢れる力。
『師匠悪魔ではなさそうですね』
『そうですね残念ですまた次をあたるです。
この邪神見たところ理性はありそうですね。悪魔について後で聞いてみましょです。』
「そんな馬鹿な...」
女神様が涙目になっている。
果たして邪神はこの世界にとってどのような存在なのだろうか、スーロは邪神を神眼で確認するのであった。
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