第28話
~~~~ライハル城
「何?魔王軍がこちらに攻めに来るだと?」
「はい。隣国達は討伐軍を募っています。」
クロは勇者を探しに隣国に行ったりしたのだが何も成果をあげられなかった。
その時魔王軍のことを知ったのである。
「こんなに時に煩わしい。.....しかしこれは逆にチャンスなのでは無いであろうか。」
顔がにやける。
(魔王軍とぶつかり疲弊した国々を地下の魔物達に襲わせる。もちろん洗脳済みだ。
そして重鎮達が襲われそうになるとクロがその魔物達を倒し恩を着せる。
まぁもし魔王軍に勝てなかったら我らは地下に隠れるとしよう。)
「クロお前にしてもらいたいことがある。」
~~~~迷いの森
「これが転移魔法というものか。すごいな」
アルさんが驚いてる。
「アルさんここからは飛んで行くのでしっかり捕まっていてください。」
「おう」
アルさんを背中に乗せると師匠に隠蔽魔法をかけてもらう。
「とばしますよ。」
ビュー
「はっ、はええ」
「あれが常闇のダンジョンですね。」
「そうだ。」
飛ぶこと10分
崩れ落ちた街並みが視界に入る。町には魔物が
その上空を抜け、強いオーラが出ている近くで着地する。
アルさんには隠蔽魔法を師匠がずっとかけて貰ってる。
スーロは隠蔽魔法を解き強そうな魔人?に声をかけた。
「あの魔王さんはどこにおられますか?」
「ナンダオマエ。ニンゲン。コロス。」
ここでは騒ぎを起こしたくない。
ポーチから悪魔のナイフをちょっとだけ出す。
すると魔人は体から汗を吹き出して倒れた。
「魔王さんはどこにいるんですか?」
もう一度聞く。
「我は後ろだ。」
振り返ると全く強者のオーラをはっしてないが明らかに殺気が漏れている。
「部下が世話になったらしいな。
お礼をしないと。」
そう言って拳が飛んで来る。
回避。
「ほうなかなかやるではないか。しかしお主は強さを感じられん。隠してるな。」
魔王はキレものらしい。この世界で実力を隠してるのは今のところ魔王ぐらいだ。
「僕は話をしに来ました。魔物で国を攻めるのはやめて貰いたいのですが。」
「断る。」
「だったら魔物全部殺しますね。そしてもう一度お話しましょう。あなたは殺したくない。何となく。」
魔王の顔はみるみる赤くなっていく。
「殺せるもんなら殺してみな!」
魔王が地面に手をつく。すると地面がくぼんでいく。蟻地獄みたいだ。半径20キロぐらいか。
「我は高みの見物させてもらう。」
そう言って上空に登って行った。
「やれ!」
魔王が声をあげると魔物達が一斉に斜面を降ってくる。360度囲まれたようだ。
(空を飛べば何ら問題はないが魔物を討伐するって言っちゃったから、全部殺して魔王を絶望させて諦めて貰おう。無理だったらあのネックレスにもう1魔王封印するのみ。)
スーロは炎の魔神を無意識に20%発動できるようになっていた。それでも今回はそれを使わず悪魔のナイフで試し斬りしようと思う。
目の前に魔物がもう来ている。ここの世界で言うと強そうだ。
ポーチから悪魔ナイフを取り出し軽く魔物を撫でる。
撫でた魔物は斬られたところから徐々に灰になっていった。グロい。
アルさんに見られて印象が悪くなってはならないのでしまう。
周りを見ると魔物達がビビっている。
「1匹殺られたぐらいでうろたえるな!」
魔王が命令すると一斉に飛びかかってきた。
師匠ナイフを使うまでもない。両手に3%の炎を集中させて殴りまくる。
殴ったら余波で周り50体ぐらい黒焦げになり灰になる。
しかしいくら倒しても魔物が途絶えない。
「しょうがないな」
スーロはアルさんが居ないことを確認して
20%の力を体に込める。やりすぎだけど魔王を諦めさせるためだ。仕方ないよね。
一気に放出。
地形が変わっていた。魔物1匹残ってない。
レベルがカンストしている。この世界のだけど。経験値スキルの効果もあるみたいだ。
魔王はフラフラしながら目の前に落ちてきた。
(当てちゃった...)
案外魔王が固くて安心した。
「どうしますまだやりますか?」
「ぐっぞう我が野望もここまでまが」
口をやけどしているみたいだ。
なんか全然殺意が無くならないので
ネックレスに封印することにした。
「ぐあぁぁあ」
ネックレスに無事封印し一件落着だ。
「よし帰りますか。師匠アルさんもういいですよー」
そう言って師匠達を呼ぶのであった。
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