第22話

スーロは転移した。

目の前にはネロがいた。


スーロとネロは抱き合った。ネロは号泣で大変だった。僕の髪の毛がだいぶ白髪にかわってしまっていたのでネロは驚いていた。


「身長だいぶ伸びたねスーロ」


僕はネロの呪いの首輪を解呪した。


「そうだねいつの間にか伸びてた。」


心地よい空気が2人を包む


「バリーさんも

ライさんも来てくれたんだ。」


「うんライさんと話したよ。とっっても嬉しかった。何よりもスーロが来てくれたのが1番嬉しかったよ。」


にこっ、と笑ったネロはとても可愛いかった。


「ネロ町に帰ったら

言いたいことがあるんだ。」


「うん楽しみに待ってる」


名残惜しいがやらきゃならないことがある。

スーロは覚悟を決める。

最後の始末をつけないといけない。


「優勝したら師匠がアースを倒してくれるんだ。」


今までその話題を避けていたが核心に触れる


ネロの顔が暗くなる。


「アースは悪魔の中でもすっごく強いの。」


「うん。」


「でも、もうあの生活を送りたくない。

スーロ助けて」


消え入りそうな声でネロは助けを求める。


「分かった。僕は何もしないけど師匠が倒してくれる。安心して。今から転送されてアースの所に行ってもこれを持ってれば師匠が転移で助けてくれる。」


スーロはじいちゃんナイフをネロに渡す。


「僕の魔力が入ってるから。

追跡できるんだ。必ず守ってくれる。


ネロしばらくの間お別れだね。

でもすぐ会える。アースを倒して冒険者として普通に生きていこう。」


「うん。スーロ怪我しないでね?」


「うん。」


「またね!ありがとう」


「どういたしまして。」


ネロが目の前から消えた。

そしてスーロも転移する。


「ふむそなたが優勝者だな。」


目の前には悪魔神がいた。


「スーロ久しぶりです。よく戦いました、褒めてあげるです。」


師匠が隣に転移してきた。


「ネロさんの事なら大丈夫です。今はアースはいませんです。」


「ゴホン、そなたら2人には褒美をやろう。何が欲しい?」


「アースに勝てる力が欲しいのです。」


師匠がそう言ってくれる。


僕は


「大切な人を守れる力が欲しいです。」


悪魔神はあごに手を当て考える。


「お前はアースに勝てんのか?

それで我の娘か?」


「私の親はいませんです。嘘でスーロを陥れないでください。」


「師匠どっちですか?」


「嘘です。

あの悪魔は嘘をついていますです。」


悪魔神は肩をすくめる。


「まぁ良いミミニには力の種を与えよう。

咲かせるのは己の努力次第だ。


続いてスーロお主には

護りの種を与えよう。そなたなら開花は早いかのぅ」



「ありがとうございます。

ところで師匠はアースを倒せるんですか?」


「我の娘ならばな。」


即答


「だから〜娘じゃないです。こんなのが親父なんて世の末ですぅ〜」


「魔神の力を使わなくとも

容易だろう。我娘ならば。」


悪魔神は師匠をヨイショしている。

師匠は満更でもなさそう。


ってことは親子なんだなとスーロは思う。


「話は変わるが悪魔ゲームをやった意味が分かるか?」


「暇つぶしですでしょ?」


「違う。強い人間を育てるためだ。そして優勝したお主達は異世界に行ってもらう。」


「嫌なのです。」


「僕も遠慮します。」


「なぜ異世界に行ってもらうのかと言うと、その世界に我の子供が封印されているのだ。その封印を解くことと」


師匠とスーロの話をフル無視


「ついでにそこの神がこっちの神と通じていて、一緒に悪魔を滅ぼす計画を立てている。それを阻止してくれ。明日の夜明けに転移させる。拒否権はない。拒否した場合悪魔の力を使えなくする。」


今の状況で悪魔の力が使えなくなってしまったらスーロは50歳以上に老けてしまう。

それと炎の魔神の力に耐えられず体が燃え尽きる。と師匠が説明してくれた。


「いつ帰れるのですか?」


僕は1番大事なことを聞いた。


「我の子供達はそれぞれ違う世界に

封印された。

タロはベクトルと言う世界へ。クルはニュートと言う世界に。

神々にしてやられた訳だ。我は直々に行くことが出来ない。悪魔だけでは世渡り出来ぬのだ。それと我がこの世界の悪魔をとりまとめないといけない。

おっといつ帰れるかは我が子2人を封印から解放してくれた時だ。」


スーロは覚悟を決める。


「ひとつ条件があります。アースをネロに近づかせないでください。」


「うむ約束は守ろう。」


「その言葉信じます。

では師匠戻りましょう。みんなの元へ」


こうして悪魔ゲームは幕を閉じた。

















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